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2/9 「待ってたんだよ!」

2/9「待ってたんだよ!」


 復職してしばらくは、管理職や同僚たちの配慮から、デスクワークや在宅勤務が中心だった。

 1時間を2時間、2時間を3時間…と、職場にいられる時間を徐々に増やす形をとらせてもらった。

 デスクで座っているだけでも貧血になってしまっていたので、そうせざるを得なかった。


 「役に立たない自分が情けなくて。」

そう言って自分を責め続ける私に、周りはみんな優しくしてくれた。

 何より嬉しかったことがある。

「みんな、待ってたんだよ!」

と言って、何人もが駆け寄ってきてくれたことだ。

 その日まで、大勢がいるところに行けなかった。その日は、初めてたくさんの人がいるところに行って、今までのお休みを謝る日だった。

 でも、謝るより先に、

「もう体は大丈夫なの?」

「痩せたね、ごはん食べれてる?」

と、口々に話しかけてきてくれた。心配してくれていた。


 私は、常々、こんなに素敵な仕事はないと思っている。自分の仕事に対して、誇りを持っている。

 思うようにならない体が残念で悲しかったし、職場のみんなに嫌われていないか怖かった。

 それが、

「みんな、待ってたんだよ!」

で、吹き飛んだ。

 ほわぁっと、温かい気持ちが湧き上がってきて、涙になった。

 やっぱり、この仕事が好き。


 今は、あと1時間で定時というところまで、職場での滞在時間を延ばすことが出来ている。

 管理職や同僚たち、仲間たちに、心から感謝している。

 私の職場は、これから春にかけてが繁忙期だ。できることを一生懸命やりたい。



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― 新着の感想 ―
[一言] これを書かれたのが二月でしたから、その後はいかがでしょうか? 気持ちに身体がついていかず歯がゆい思いをするのは、辛いもの。でもそこで無理を重ねると、本当に身体が壊れてしましますからね。 職場…
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