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4/30 頭の良い夫と頭の悪い私

4/30 頭の良い夫と頭の悪い私




夫の頭がめちゃくちゃ良い。

クイズ番組で、

「じゃんけんであいこになる確率は?」

という問題が出たが…

問題を言い終わらないうちに、夫は、

「3分の1。」

と答えていた。

私には一生理解出来そうにないと思った。

しかし、夫の解説を聞いたら、一発で理解出来た。

頭の良い人は、難解なことを簡単に説明できるのだなとしみじみ感じた。



『ゴールデンウィーク』というものが、この世にあるらしい。

このゴールデンウィークというやつは、私が理解出来ない現象のうちのひとつだ。

「どうして1日(月)と2日(火)も休みの人がいるんだろう。不思議だ。」

と夫に言ってみた。

私はこの期間も仕事があるため、納得出来なかったのだ。

すると、

「スーパーの人は1日も2日も、働くかもしれないでしょ。

逆で、働かない、お休みの人もいるの。

それだけなの。」

と夫に言われた。

そうなんだ。それだけだったんだ。

…説明が、頭良いね。

私は納得した。



夫と、隣の駅までタピオカを飲みに行った。

買った後、肝心のタピオカがミルクティーの中に入ってないことに気が付いた。

私が注文の際に、断ったのだった。

なぜ断ってしまったのか、分からない。

「タピオカ入れますか?」と聞かれた時、反射的に「いりません。」と言ってしまい、手渡された瞬間、愕然とした。

「私はここに、わざわざ何しに来たんだろう…。

YOUは何しにタピオカ屋へ? …じゃん。」

と夫にこぼした。

夫が、

「美味しいミルクティー飲みに来たんだよ。

良かったね。」

と言ってくれた。

確かに。

…そのコメント、頭良すぎだね。

おかげで、私は自分のアホさに落ち込まずに済んだ。


お誕生日に夫が買ってくれたもののひとつに、『お薬ケース』がある。

1週間分のお薬が、朝昼晩寝る前に分けて入れられるやつを買ってくれた。

一生懸命、せっせと自分で入れた。

結果、めちゃくちゃ間違ってお薬を仕分けてしまった。

(パカッと開けて、1番下が月曜、1番下から2段目が火曜…。私は逆で、1番上の段から下に向かって順に、月火水…かと、なぜか思い込んでた。)

後で全部、夫が仕分け直してくれた。

私のお薬の飲み方は複雑だ。夫に何をいつ飲むのか、上手く説明が出来なかった。

なのに、私の仕分け間違いの規則性みたいなものを、パッと見て理解したらしい。

本当に頭が良いと思った。

また、その仕分け直しの早さが、千手観音の攻撃みたいなスピードだった。



夫の得意料理は、ローストビーフだ。

お誕生日おめでとう、と彼は心を込めてローストビーフを作ってくれた。

…ということを、数分前まで記憶していた。

なのに、どうして私はUFO食べちゃったんだろう。

お誕生日パーリー前夜祭は、UFOでパンパンのお腹の自分を、呪った。




私は、生きる力が弱いと思う。

「あなた、俺いなかったら生きていけないよね。」

と夫に言われたことがあるが、事実だと思う。


歩く度に頭のネジが吹っ飛びながら生きてると思う。


頭が超絶悪い私は、夫にフォローされながら生活している。

「あなた頭悪いけど。

息してるだけで偉い。生きてるだけでいい。」

と今日も言ってもらえて幸せだ。


心がホワンリー。

今夜も安心して眠れる。





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― 新着の感想 ―
[良い点] 優しい……!!! [一言] ホワホワしますね。
2024/09/23 15:43 退会済み
管理
[一言] 旦那様にフォローされなければ……とおっしゃいますが、それはきっと旦那様も鰹節様がいることが癒しでありフォローになっているのだと思います。 必要としてくれる人が隣にいるだけで、とってもホワホワ…
[良い点] 旦那様がいい男すぎて感動しました!
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