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18 安全運転


 スマキ3号、我が家を目指して、快調に進行中、


 ……とはいかなかったのです。



 なにせ、本格的な御者は今日が初めての、僕。


 おっかなびっくり、ですよ。



 チームモノカの幌馬車旅に同行していろいろと教わったし、今もモノカにアドバイスしてもらいながらなんだけど、実際に路上運転するのは、なんといいますか、


 緊張ブルブルですよっ。



「えーと、人は右、車は左、幌馬車は……どっちだろ」

「あっちの道から合流してくるすごいスピードの馬車、僕らとの優先順位は……どっちだろ」


 いろいろ教えてもらっていたはず、なのに、


 めっちゃ、テンパり中。



「落ち着いて、カミス。 大事なのは、安全・安心。 急がなくてもいいんだよ」


 ありがとう、モノカ。


 でも、脇見運転禁止だから、モノカの顔が見られなくて、少しさみしいな。



「御者は孤独、理解してもらえて嬉しいです」


 モノカ、にっこり。


 怖くてよそ見はできないから、たぶんにっこり、です。



 うん、そうだよ、自動車みたいなスピードは出ないけど、


 乗り物の運転なんだから、気を抜くのは厳禁、って、


「危ない!」


 ふぇー、間一髪、緊急停車、成功っ!



「どうしてにゃんこって、クルマの直前を横切るのかなっ」


 心臓バクバクですよっ。



「そういえば、こっちの世界のにゃんこって、あっちよりも好奇心旺盛だって『世界の可愛いにゃんこ20選』のあとがきに書いてたよ」


 へえ、さすが異世界、にゃんこ事情も違うんだね、


 って、もしかして著者さんはあっちの人なのかな。



「そう、こっちに召喚されてすぐにお城を出て、にゃんこグッズのお店を経営しながら、護衛騎士さんと一緒にこの世界のにゃんこ事情を知るために旅したんだって」


 なんだかちょっとうらやましい人生だね。


 って、にゃんこ本なのに、やけに詳しい本人情報が。



「そっちは続編の『にゃんこがキューピッド』の情報だよ。 著者のお姉さんと護衛騎士のお兄さんが、にゃんこ巡りの波瀾万丈の旅を続けるうちに少しずつひかれあって、王女様の飼い猫誘拐事件の解決がきっかけとなってようやく結ばれるっていう、すっごくロマンチックなラブロマンスにゃんこ本!」


 めっちゃツッコミたいんだけど、モノカが楽しそうだからヨシッ、かな。




『カミスパパ、大丈夫?』


 御者席脇の板状端末から、ハルシャちゃんの声。


 心配してくれてありがとね、ハルシャちゃん。


 もしかして、さっきの緊急停車で揺れちゃったのかな。


 幌の中の居住『空間』、大丈夫かな?



『大丈夫、こっちは全然揺れないよっ』

『中はすっごく楽しいよっ』

『お台所がすっごいのっ』


 ハルシャちゃんが楽しそうで、なによりです。


 アリシエラさん、本当にありがとうございます。


 お代はもちろんだけど、お礼はなにがいいのかな。



『お風呂もすっごいんだよっ』

『みんなで試してみようって、シャワーしちゃった』


 みんなも楽しそうで、なによりです。


 みんなでシャワー、楽しいだろうな。


 さすがに僕もいっしょは、無理ですね……



『シェルカママって、シスカママとおんなじくらい、おっきいんだよっ』


 ほう、おっきいんですか。


 残念ながら、少々情報不足ですよ、ハルシャさん。


 えーと、できればもっと具体的に部位の名称とか形状とか……



「……」


 モノカ、お怒り。


 怖くてチラ見もできないから、たぶんお怒り、です……



 なんか最近いっしょにいることが当たり前になっちゃってて、


『絆結びの指輪』の感情共有効果なのかどうかが分かりづらくなってきたような気がするよ。


 つまり、指輪効果抜きでも分かり合えてるってことかな。



 なんてことを考えている間に、


 もうすぐ城下町商店街の本通り。



「気合い入れてリラックスだよ、カミス」


 了解です、モノカ教官殿!



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