第58話 近衛騎士団vs獣人村 ④
最近プラ○ムでジョ○ョが見れるようになったんですよね。
だから見返してます…(あれ、この話したっけ?)
クソ竜以上に強いだァ?
そりゃァ、楽しみじゃねェか。
ハウリルは唐突なレイアンの念話を受け、その指示に大人しく従っていた。
それは、あのプライドの高い吸血鬼にあそこまで言わせたからに他ならない。
ちなみにいうとあの念話で結構な数の獣人が頭を抑えて涙目になったという。
足音を聴き分け、その場所に向けて走る。
鎧の擦れる音は獣人からしたら余裕で聞こえてしまうのだ。
もっとも、騎士たちは獣人がそこまで戦えるとおもっていないようだが。
「な、なにものだ!?止まれ!」
「あァン?テメェ等がきし?か。さっさとかかってこいやァ。ほーれ悪い獣人だぜ?」
「ふ、ふざけるな!」「ばかにしているのか!」
「………チッ。うっぜェな。何がクソ竜以上だよ。」
期待外れだ、と文句をいいながらそれでも構え、一番前の騎士を殴り飛ばす。
闘気を全力で込めたその拳は容易に騎士の兜を凹ませ、中身にも攻撃する。
「柔らけェなァ!オラオラ!仲間やられちまったぜ!?どうすんだよ?!」
「「「……か、かかれぇえええええ!!!」」」
騎士の倒れる音を合図に戦闘が始まる。
――――多重身体強化!
「らァァァ!」
「ぐぼぇっ…!?」「隙あり!」
「見えてんだよォッ!」
「ごふぅっ!?」
一番前を進む二人の騎士。
その片方の鳩尾を殴り、拳をめり込ませ闘気を更に押し込む。
息ができずそのまま後ろに倒れ込みその騎士は気絶した。
攻撃の隙を突いたつもりの騎士を裏拳で顔面を兜ごと破壊、後ろ蹴りで鳩尾を的確に撃ち抜かれ、吹き飛ばされて木の幹にぶつかってずり落ちる。
「『ガァァァォォォォォォォォ』!!!何してやがんだァ!?防戦一方だぜェ!」
「「「………ッッッ!?」」」
白狼咆哮で防御無視の攻撃を受け、その場に崩れ落ちる騎士のうち、手頃なヤツの顎を蹴り上げて罵倒する。
「………本当にィ…この程度なのかよォ」
普通喜ぶところを酷く残念である事を分からせる声音で言うハウリル。
しかし、任された以上はやり遂げなければいけない。
やる気なさげではあるものの騎士を着々と排除する。
「あァクソ。面倒くせえな。………“地”」
顔の高さまであげた脚を一気に地に叩きつけた。
――――瞬間、地が裂け、騎士達を飲み込んでいく。
その様は、まるでいつかのグラトニーガイアのようだ。
まあ、アレは魔力もMPも低いムートの使ったものあるため紛い物のような威力だったが。
「「「うわぁあああああっ!?」」」
「つくづく、期待外れだったぜェ…」
◇◆◇
「………ここ、は…?」
騎士の一人、ある男が起き上がる。
周りを見渡すと、そこには仲間が、共にキッツい訓練をしてきた仲間の無惨な死体だけが残っていた。
「あ、あぁ…うそだ…」
やけに暗いな、と感じて。
そして恐らく地面の下に落ちた事を理解する。
「………………ぁ。鎧、そうだ。鎧は…?」
兜が外れているのは視界の広さで分かっていた。
横を覗き込み、気付く。
「…ぇ?ぅ、腕、が。俺の…腕、腕がぁああああっ!?」
己の腕がおかしな方向に曲がっている。
鎧は大きく凹んでいて、ボロボロで脱ぐのも難しい。
腰に下げていた鞘も騎士に就任したとき渡された大事な剣も粉々を砕けている。
「………クソ、クソクソクソクソクソクソクソ!クソがぁあああああああああああああああああああぁぁぁっっ!!!」
理解した瞬間の激痛も相まってストレスばかりが募る。
この閉鎖的な、暗い空間は、死臭の漂うこの場所では仕方のない事である。
「……………騒いでも、仕方ないよな。こんな、所じゃ嫌なだけだ。一先ず、ここから抜け出さないと」
30分周りにイライラをぶつけつつも、決して死体には触らなかった騎士は、理性は残っていたようだ。
壁をペタペタ触って分かったのは凹凸は全くないこと。
「……は、ははは。嘘だろ、いっそのこと、殺してくれよ」
そういう彼は震えていた。
自分はこのまま苦しみながら餓死するのか、と。
「………だせ、だせよぉ…こんなところで…」
生への強い渇望。
それが、彼に奇跡を与えた。
体術技量ランキング〜!(登場済みのキャラで)
1位!
ハウリル
2位!
ウサギ耳!
3位!
レイアン(チノリ除く)
4位!
シル&ミケ
5位!
ジーク




