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第6話 vsゼノス②

予約投稿ってやつっす。

便利だなぁ…


 投げ飛ばされたレイアンはかろうじて魔剣ハートシーカーは手放していなかった。が、無防備な状態になっている所を謎の血の玉、<血弾>により攻撃され、ズタボロになっていた。

 これは吸血鬼のスキル【血液操作】により使用可能となる技だ。


 「かふっ、…ファイヤ」

 「ぬ?…流石に血弾を食らってはこれが限界か。」


 少しは楽しめたぞ、と言おうとしてレイアンに防がれる。


 「…蝙蝠化、バーニア、物魔障壁展開。」

 「ほう…まだ、我を楽しませてくれるかっ!!!」


 レイアンの姿が25匹の蝙蝠と化し、炎を纏う。

 バーニアは好きな方向に纏った炎を射出して移動速度をあげる身体強化系の魔法だ。

 3匹はゼノスの右下、斜め左、上空、背後を位置取り各々魔法を準備した。


 「そこまで使いこなすか。だが、甘いわっ!」

 「「「キィイイイ!」」」


 ゼノスが、腕を振るって直後整った魔法を打ち消す。

 すると、そのまま風魔法を応用したらしい衝撃波でその殆どが撃ち落とされた。


 「「キィイイイ!」」

 「なぬ!もう術式を展開し終えたか!」


 術式というのは製作者がなんか…こう、魔法陣とかあった方が格好良くね?っていう理由で作りやがった代物である。因みにこれがないと魔法が使えない訳ではない。

 あると威力と派手差があがるだけだ。


 強化射出されたエアガンに両腕と肋骨を2,3本折られたゼノスだが、それでも余裕の笑みは絶やさない。

 その事に若干苛ついてるレイアンは置いておこう。


 「…キイイイイ(バーニング•フレイム)

 「なぬ!?ぐがぁあああ!?…ぜぇ…はぁ…き、貴様!?先程までバーニア程度の魔法しか使っておらんかった癖にいきなり高位魔法とは、失敗したらどうするつもりだったのだ!?」

 「キィッキィッキィッ♪(ふん!貴様の気色悪い笑みがやっと消えたなぁ…!)」

 「無視するな下等吸血鬼が!あと気色悪い言うな!」


 前言撤回、気にします。

 なんで苛ついただけで高位魔法使ってんだ癇癪持ちの短期野郎じゃねえんだからそれくらい我慢しろ。


 レイアンが血液活性を使用して、俊足でゼノスに迫る。

 3匹は吹き飛ばされて霧になった。


 「キイイイイ!」

 「がっ…!」


 俊足じゃなくて翼だけど。

 ゼノスの耳たぶに噛みつき吸血するレイアン。

 他5匹も様々な箇所に噛み付いて吸血した。


 「キィッ…!?」

 「く…。?貴様まさか我の血を吸ったのか!?」


 吸血鬼が自分より高位の吸血鬼の血を吸った場合、起きる事は二通りのパターンがある。

 1つはこれが大抵だが血の質に耐えきれず塵になる。

 2つ目は稀だが適応し、ユニークスキルを得るのだ。


 「キィッ…キイイイイイイ!?」

 「クソ、吐き出せ!今すぐに!」


 吐き出せと言われてもどうしようもないだろう。

 なにせもう飲んでるのだ。それも大量に。


 数秒後、突如レイアンが人間っぽい姿に戻り、発光する。


 「な!?…これは、まさか適応したのか!?我の血に!?…クク、フハハハハ!本当に他とは桁違いなやつよ!貴様というやつは!」


 レイアンの、意識が戻って最初に取った行動はエアカッターでゼノスの手首を切り落とした事だ。


 「…正真正銘本気を見せてやる。感謝する事だゼノスとやら。」

 「ほう!貴様がそこまで言うなら我も全力で行くぞ!後悔するな下等吸血鬼!」


 レイアンが新たに手に入れたユニークスキル…ではなく、物魔障壁を3つ同時展開し、ファイヤアローで攻撃した。

 対するゼノスは<血弾>で火の矢と相殺し、更に<血槍>でレイアンの物魔障壁にひびを入れた。


 それを無視してエアガンとエアカッター、ファイヤアローを撃ち続ける。


 「埒が明かんな。喰らえ、魔弾!」

 「ぬんっ!…そんなに撃ち続けて大丈夫か?魔力がなくなって来てるんじゃないか?」

 「ふん!この程度造作もないわ。あと30時間は撃ち続けられる。」


 嘘である。30時間も魔法を撃ち続けられる訳がない。

 ゼノスでも無理だ。

 痺れを切らしてゼノスが<血剣>を背後に浮かべ、レイアンに向けて射出した。

 2枚の障壁を破壊したが、まだ一枚、ひびの入った物が残っている。


 「ぬおおおおっ!」

 「く、蝙蝠化!」


 再び25匹の蝙蝠と化し、一匹が一瞬で後方に下がりそれがレイアンになる。

 24匹がゼノスの蹴りにより死滅した。まあ本体が無傷なので良い回避手段である。


 (あっぶね…死ぬかと思った…)


 と、言うのがレイアンの本音だ。


 「ほう!貴様【蝙蝠化】に斬新な使い方をするな!まさかあれを避けるとは思わなんだ!フハハハハ!」

 「ほざけ。この程度私には造作もないと言っている。」


 見栄張るんじゃないよ。


 そして、次の瞬間レイアンの雰囲気が変わる。


 「…そろそろ、終わりにする。」

 「…ほう?我としてはもう少し楽しんでからでも良かったのだが?」

 「戯け。………形状変化。」


 次の瞬間、握られたハートシーカーが長さ30mは超える巨大な剣になり、ゼノスの腹を突き破った。

 そして、おもむろに上へ振りかざした…瞬間、ゼノスの身体が縦に裂けた。


 「ぐがぁあああ!? かはっ…流石だぞレイアン。気に入った!我の友人として認めてやるぞ!」

 「…化け物め。しかし、いいだろう。貴様を私の友人にしてやる。」


 …はずの肉体は数秒後には傷跡1つ残さずに再生していた。


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