第27話 プルーの大冒険①
主人公の精神年齢について。
レイアン実年齢:8歳
ちのりくん:26歳
今言えるのは一応これだけっす。へい。
私は絆のリボンの効果で親密度が100を超えた相手の大まかな位置が分かる。そして、念話もそれの効果で使える。
だから、レイアン様の声を聞きつけて回復した。
ここまで弱っているレイアン様は初めてみる。
レッドワイバーンに吹き飛ばされて、身体変化でなんとか衝撃を受け流し隠密系のスキルを全使用して、逃げた。
大丈夫だろうか?他の同僚達のうち、間違いなく私とクロウ先輩は無事だ。これからも。
何故なら私は気配を完全に消せるしクロウ先輩は影に潜れる。だから、私達だけは探し出せないだろう。
しかし、レイアン様とバッティ大先輩、ムートは違う。
確かにみんな強いけれど、レイアン様は完全に戦闘不能だったし、ムートは使う魔法が大地系だし遠距離攻撃があまり使えないから空中戦は苦手。そもそも飛行すらままならない。
バッティ大先輩は私と同じ後衛支援型だから不利だし飛行速度はそんなに速くないから…うう。
でも、みんなが生きている事だけはわかる。
……何故か、レイアン様だけ凄く弱っている気がするけど。
「ぷる?」
レイアン様の事を考えていると、ふと思い出した。
(そういえば、この辺りに転移遺跡っていうのがあったよね?レイアン様は攻略したいって言ってたけど…)
ちなみに言うとムートの気配を追ってたら偶々辿り着いただけだ。
深い意味はない。
入ろうかな?………まあ、結構ムート弱ってるし回復させたあとで一緒に行くか。
「ガァ…ガァ…グルルル…」
「ぷるぷるぅ!」
「ガァ?………ガァオオオオオオ!」
元気を取り戻しして咆哮をあげる後輩の姿を見詰める。
「ガァ?………!」
転移遺跡の方に引っ張っていくとムートも気付いた様だ。そして、そのまま突っ走って入っていった。
すぐに私も転移遺跡の天井を這って追いかけた。
◇◆◇ 転移遺跡 ―3層―
「ガアオオオオオオオオオ!!!」
「ぷるぷる」
「「――!」」
ムートのブレスで人形が吹き飛ばされる。
掩護の為に酸を関節部にかけたら動きが鈍ったのだ。
「グゥラア!」
「「―!?」」
突如、ムートの頭上に巨大な岩が出現し、高速で射出してミ人形を2体とも打ち砕いた。
「ガア!」
なんか喜んでるムートがウザかったから強酸を吹っかけた。
「グラァァァ!?」
ざまぁ!
……それはそれとして、ミスリルは吸収しておくかな。
うん、そうしよ。
じゅわぁ〜
◇◆◇ 転移遺跡 ―4層―
「ガァアアアアアアア!」
「ガアオオオオオオ!」
「ぷ、ぷるぷるぅ…!」
ムートと火竜が対峙している。
思わず隠密を全力で意識したせいでレベルが上がったらしいね。
「グルルル…ガアアアアアアアアアアア!」
「ォオオ…ガアオオオオオオオオオオオオ!」
ぎにゃあああああ!?
……ブレスヤヴァイ。
ムートが圧縮した空気、火竜が火炎を吐き出し、ぶつかった瞬間相殺じゃなくて大爆発が起きた。
吹っ飛ばされたんですけど!?
何してんだこのバカ!?
ホント、あと少しで死ぬとこだったわ。
「グゥ…」「ガォ…」
「ぷるっ!!!」
「「グゥガァアアアアアアアアアアアア!?!?!?」」
強酸を3発、ムカついたから吹っかけたら暴れ回った。
…2体とも。
「ぷるぷるぅ♪」
むふふのふ。ざまぁないわ。
2体の竜が暴れまわって壁とかお互いをボコボコに削り、そして最終的に爆発の時比較的近くにいた火竜が死んだ。
「ぷるぷる…じゅわぁ〜」
火竜の素材を吸収する。
ゲットしたのは
・火竜の鱗×16
・火竜の角×1
・火竜の尾×1
・火竜の逆鱗×1
………。
何に使えるのかわからないわ。
「ガァルル…!」
「ぷるっぷるぅ♪」
「〜〜ッ!?ガァアアアオオオオオオオオオ!!!」
煽っていくぅ。
…暫くしてムートが落ち着いた所で再び階段を潜っていった。




