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第14話 運命に逆らう時③

2本投稿です!


 戦闘が終わる。そして、俺も生きている。

 が、全く気は抜けない。


 「クロウ!出てこい!終わったぞ!クロウ!」

 「カァー…」


 俺の影からのっそりと出てくる。

 クロウを抱きかかえ、プルーと全力で回復させ、止血など様々な事をして3時間以上の激闘の末なんとか一命を取り留めた。


 「はぁ…良かったよぉ…」

 「カァー!」


 元気に飛び回りバッティと戯れている姿にほっこりしながら俺は考える。


 ( ジークの戦力…次戦う時に決着はつけるとして何時になるか。半年…有り得ないな。1年後の場合は…負ける気がしない。考えるべきは5年後以降から…だな。最悪ジーク+ヒロイン全員+グノスなんて事になったら眷属が揃っても負ける。

 こっちの最悪は…その1眷属が揃わない、その2俺の大幅な強化がなかった。その3ドラゴン系が一体もいない事だな。全部揃ってたらそこらへんにいる適当な魔王か邪神誘拐or召喚するしかない。

 ソイツらでも瞬殺される可能性すらあるから奇襲か?いや…確か追加された最後のヒロインは超索敵特化の斥候だったはず…。ハーレムルートで冒険者編入ったら楽々攻略できる相手だからどうしようもないな。そこは現実である事に頼むしかない。悪魔頼みだ。神には頼らん。信用ならん。

 …ドラゴン系か、ワイバーンの方がもしかしたら良いかもしれんな。

 次に恐らく俺が敵対する魔王だ。悪魔王はゼノスの事考えたら味方になるしかない。

 …虫魔王は考えたくないが、悪魔王と戦争の可能性があるんだよな。ゲームでも度々話題のネタにされてたし。獣魔王は……真っ向勝負ならなんとかなるか。虫魔王取り込んだ場合は無理だな。勝てない。

 近い内戦う敵はいない。安全だと思われるが、アースガルド王は結構やべえから念の為惜しいけど拠点移すか? いや、なんなら転移魔法の古代遺跡から転移のスクロール盗んでくるか。そうだな。最終手段として覚えておこう。

 次に眷属との役割をもう一度考えるか。

 バッティは後衛で支援…は、流石に変わらないな。クロウは遊撃か奇襲か…似たようなもんか。プルーは回復魔法鍛えさせるか。後衛はいいが無魔法の応用で使える対象直接指定の回復、あれ確か眷属同士の繋がりに友好関係も築けててればかなり成功率上がったよな。じゃあ大丈夫だな。俺達は硬い絆とリボンで結ばれてるんだ。成功率100%も夢じゃないぜ。

 じゃあ俺は?って言われたらタンク兼アタッカーなんだよな。やっぱ遊撃増やすかせめてタンクもう一人欲しいな。俺は守りに間違いなく向いてない。

 だからこそドラゴンが欲しい。今なら毎晩鱗撫で回しながら頬擦りして名前呼ぶ事も苦じゃないぜ。元々動物は好きだしね!

 念の為もう一度言っておくが俺は死にたくない。この世界で四人大事な奴等もできた。一人も失うつもりはないし失うような作戦は立てない。何時も本気の思考モードでいくか。…なるべく。

 これからも増える予定だし絶対増やす。そしてこんな世界にいきなり飛ばしやがったどっかのどいつかも絶対許さない。

 くそう、羨ましいぜりっちゃんさん。俺と違ってアプデを楽しめてんだろうな。でも、俺はきゃっわうぃいもふもふとぷにぷにとむさ苦しいバトルジャンキーと楽しくやってんだよばーかばーか精々風邪ひかないように気をつけることだな!

 …嗚呼余計な事を考えた。

 それはおいといてまあ基礎の訓練の内容はあれ以上は無駄に時間かかるだけだから減らすとして、まあ暫くは眷属探しに没頭するか。

 う〜む、考えることが多いな。一旦小休憩といこうか。)


 「…ゑ?もう、夕方なんですけど???」


 俺の目にはふつくしい夕焼け空が割れた窓の破片と共に見えている。


 「まじかー…昔っから時間忘れちゃうから辞めといたんだけどなぁ。」


 眷属から化け物を見る目で見られて俺は泣きそうになったが冗談だったらしい。


 良かったぁ…

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