第99話 海底遺跡攻略 ③
チノリ君、遂にチートスキルを得る。
それはそうとブクマ60件ありがとうございますッッッ!!!!!
穢れた海底遺跡 二/三階層 通路
「面倒臭いな。重力魔法」
「「ビしャぁアっ!?」」
レベル50超えの魂喰いに本気の重力魔法をぶつける。
予想していなかった上からの衝撃にろくに受け身も取れず魂喰い3体の背中?が凹みやがて全身が圧し潰される。
「魔法部隊〜」
『『『『――――撃てぇぇええええええ!!!』』』』
「グシゃルわぉウ!」
『『なっ!?』』
「――――フレイム・クラッチ」
「「ピっギぃいい!?」」
「燃え尽きろよ、そのまんま」
俺のお願い通り燃え尽き、消え去る。
あ〜、この日の為に確保しておいて良かったわ。
『反転の腕輪』を、さっ!
「まぁ、ぶっちゃけそろそろ壊れそうだけど〜」
活動限界、あるんです。
この反転腕輪、『属性』を反転させる能力がありましてねぇ。
具体的には毒ポを治癒ポーションにする、みたいなね。
つまり、この場合は魂喰いの強力なデバフを強力なバフに変えてくれる訳ですな!
しかも重ねがけもありだから役立つわ!
……まぁ、耐久値ゴリゴリ減ってるけど。
「宝箱は…念の為、全部取ったよな。うん」
確認は大事。
あれだよ、指差し確認ってやつ。
海底遺跡の地図(防水の魔道具使用済み)に記されてある宝箱の絵には俺の血でチェックが入れられてある。
ただ、この通路の曲がり角にも一つあったはず。
「うげっ、耐久値ヤバいな本格的に。と言う訳で死ね」
「「ブひルぎゲェっ!?」」
「バフやば…普通腹パンで相手沈んだんだが」
こんなのなろう系主人公でも出来ねえよ。
…………多分。
いや、多分だけど。(なんか恐ろしくなった)
「個人的にィッ!嫌いなのはァッ!無自覚ゥッ!なろう系主人公だァッ!!!」
「「「ビゲぇえエぁッ!?」」」
「………ちっとも拳が痛くねえ。お前等どんだけエゲツないデバフ魔法使ってんだよ」
怖っ。
反転腕輪持ってなかったときどうなってたんだ俺…?
ゾワッ
「………と、取り敢えず殺ろう」
「「いギぇッ」」
「え、ちょまっ、今俺は恐ろしい事に気が付いた」
反転は威力は変更がない。
つまりデバフの具体的な威力を測定できるのだが。
向こうの防御力は平均約4755。
俺の筋力もとい攻撃力は2900。
4755にマイナスして1855。
通常なら俺の方、具体的には拳に185ダメージが入る。
のだが、器用値+体術スキルの補正により防御攻撃共に上昇している。
だいたい、俺にも防御力があるため185ダメなら18に軽減できる。
すると1855がだいたい1500〜1250まで下がる。
で、それを貫通して最低HP12800ある魂喰いを即死させていると言う事は…。
――――最低でも14300の攻撃力補正がかかっている。
「………うぇえええええええええ〜!?」
あ、久々に間延びした、じゃねええッ!!!
ふっざけんなそれ逆に言えば俺に14300の弱体化かけているって事じゃねえかよォッ!?
おお恐ろしや、恐ろしや。
あの、反転の腕輪パイセン焼きそばパンと牛乳買ってきましょうか?へへへ。
「も、もう許さねえ!ボッコボコにしてやんよ!!!…だからデバフは許して(クソか細い声)」
「「「ぃギオオおオっッ!」」」
「ふんぬ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」
雄叫び…もとい“咆哮”を上げながら魂喰いの群れに突っ込み、ゴブリンたちには魔法で援助させる。
殴り、蹴り、蹴り上げ、そのままバク宙であご蹴り、着地、左右上下確認、身体の側面に裏拳、援助の魔法が着弾と同時に弱ったソイツを背負い投げ。
一旦後方へ軽く飛ぶと凄まじい速度で戦線離脱できた。
筋力補正やべぇ…。
それはそうと、次々とゴブリンたちの魔法がひたすら数と質の暴力で攻めてくる魂喰いには狭い通路内で避けるスペースなど無く清々しいほど命中する。
稀に頭が2つある個体など特殊個体の弱点部位に命中し仰け反るところなんかはそれはもうスカッとする。
なんちゃらジャパンなみに。
そして、次の瞬間俺は気付いてはイケない事に気付いてしまった。
「………あれ、そういやコイツラって…」
――――魔法弱化がメインじゃなかったっけ?
ブワッ!!!
全身に鳥肌が立ち、急いで魔力のステータスを呼び出す。
半ば縋るような思いで覗き込むと…?
レイアン:魔力:5100 ↑42700
「ほえぇ…」
元々が五千というのも中々におかしいが42700の補正はマジで頭イカれてる。
なにせ八倍だよ?八倍!!!
実質魔法使えなくなるってコトだよ!?!?
「……あ。魔弾連射すりゃ勝てる」
そして…俺は悪魔の笑みを浮かべた。
「ギャハハハハァー!死ね死ね死ねええええッッッ!!!」
「「「うゲロぶげエぇえッ!!?!?」」」
「………あれ、また俺なんかやっちゃいました?って言いたいところなんだが…」
割と、いや本当に割とマジで笑えない威力なんだが。
《レベルが上がりました。》
《レベルが上がりました。》
《レベルが上がりました。》
《レベルが上がりました。》
《スキル:咆哮のレベルが上がりました。》
《スキル:魔法射程増加を習得しました。》
《魔法射程増加、魔法制御、魔法陣、魔術、魔力操作、魔法詠唱、魔天を統合し スキル:魔神 を手に入れました。》
「………うえ?」
な、なんだこの大量のログは。
ちょ、え?
詳細モトム。
--- スキル説明 ---
魔神 : 効果 :ステータス項目 MP、魔力にそれぞれ
5000の補正。魔法の無詠唱ペナルティ無効化。
魔術(魔法陣を駆使して使った魔法)の威力、範囲、射程に極大の補正。
魔法を行使する際、制御を完璧にする。
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「……チートスキルじゃねえええかああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッ!(歓喜)」
俺は…こういうのを待っていた。
ざわ…ざわ…ざわ…
魔神スキル!
これは完璧に完璧だぁ!(深夜テンション)




