表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

111/119

第94話 対龍砲作成 海龍討伐 編 ①

遅くなってすまん!

でも間に合わせました!




 「……うっぷ、お腹いっぱい――――な、お前等に朗報。対龍砲作成作戦再始動だぞ〜」

 「「「ついに…か。」」」


 おい、何かを悟った目をするんじゃあない。

 俺が現実逃避できなくなるだろうが!


 「材料は特定してある!安心しろ!」

 「「「………チッ」」」

 「……捻じれ海龍角を十五本、海龍鱗を5個、火属性(中)以上の品質の魔石(中)を30個ほど。」

 「「「………は?」」」

 「へっ、安心しろって言ったろ?戦じゃああああ!!!」

 「「「ヒャッハー!!!」」」


 ふっ、それでこそお前等(バトルジャンキー)だ。

 海龍を倒すために海龍を殺して剥ぎ取る。

 訳がわからんな!ハッハッハ!


 「っし!海龍の生息地は幸いリオ島近海の深い場所!餌を吊るせばグイグイ来るぜ!」

 「「「最高ですね!ボス!」」」

 「そうとも!なのでお前等の返事はっ?!」

 「「「イエッサー!!!」」」

 「うむ!」


 こういうノリの良いところが好き。

 むしろノリがなければ嫌いだった。


 ていうか今までよく遭遇しなかったな。

 まぁでも海龍の餌ってアレを使わないといけないんだけど…ね。


 「先ずは餌から捕りに行く!目標は――――クラーケン」

 「「「ヒャァッホォォウ!!!最ッッ高だぜええええええ!!!」」」


 そうだろう そうだろう!

 クラーケンと言えば巨大イカ!(タコ?)

 クラーケンと言えば海賊船!


 数々の船を沈没させてきたであろう巨大イカを討伐し!

 そのゲソを切り落として奪い取る!


 そして海龍用の釣り餌にしてくれるぜええ!


 「そうと決まりゃあ早速出発だああ!!!」

 「「「「「イエッサー!!!」」」」」


 おっと、いつの間にかホブゴブリン共が集合してやがった。

 準備が早くて大変結構です!!!


 そして、俺たちは海賊船に乗り込んだ。



 ◇◆◇ クラーケンの領域にて



 「――――?」

 『――――!』

 「っ、お前等ァ!クラーケンのお出ましだぞぉ!」

 「「「「っしゃいドンとコーイ!!!」」」」


 巨大な白い触手が突如波を起こして海から出てくる。

 さぁ、その長え足切り落としてやるよ!


 「衝撃波(柔らかくしてやるよ)!」

 「「合技、龍鱗断ち(ドラゴン・スレイヤー)!」」

 『―――――!?』


 凄まじい音圧が海から響く。

 ふふふ、わざわざ無魔法で叩いて柔らかくしてからなおかげかカイゼルとバルバロトの合技であっさりと切り落としたな。


 まあ、対クラーケンはこっからキツくなるんだが。


 あ、ちなみに合技ってのは対応するスキルがLv7より上のヤツが二人以上で協力して初めて使える強力な技だ。


 その中でも龍鱗断ちは剣術スキルのヤツで斬撃判定だ。

 かなりの高威力である。



 『――――ッ!!!』

 「―――――えげつねえなオイ。カイゼルッ!」

 「バルバロトッ、やるぞ!」

 「了解だ!」

 「「ソニック・ソード!」」

 『――――!!!』


 ソニック・ソード。

 名前の通り速度特化の斬撃スキルだ。


 具体的には攻撃速度5倍の斬撃。


 やばくね?

 まあその分MP食うけど。


 両方から挟まれ、もう一本の足が切り落とされる。


 すると、海からついに顔を出したクラーケン。

 残りの8本全部の足を出してやがる。


 「――――うおあぁっ!?」

 「「「へぶぅっ!?」」」

 「「…船が、揺れた?」」


 違う、揺れたんじゃなくて触手で動かされたんだ!

 クソ!足場が悪いし立つのにも力使う!


 メンドクセー!


 「おおあぁっ!?た、大砲部隊、撃てぇ―――ッ!」

 「「「イエッサー!!!」」」


 ヒュー、ドカーン!


 そんな感じの音と共にクラーケンの触手に命中する。

 クソ!頭狙っても防がれる!


 『――!――――ッ!』

 「やば、沈没するッ?!」

 「「「俺たちの結晶はそんなもんじゃねえだろボス!」」」


 ハッ!?

 な、何を完全に90度傾けられたくらいで弱気になってんだ俺は!


 全員が5徹してまで作った汗と血と涙と努力と絶望の結晶はこんな事で沈没したりしない!!!


 「ってやっぱりやべえよ船に水入ってきた!水魔法で外に出せバカども!」

 「「あぁっ、やっぱりか!」」


 いやお前等も心配してたんじゃねえか!


 『―――――ッ!!!』

 「ぐおぁっ!?」

 「カイゼルッ、って今度は俺ぇッ――――!?」

 「うわ、海に落ちたよ。ザッブーンってな感じで。」


 撃ち落とされてやがる。

 まあ、触手を蹴って足場に空中にずっと居る方も頭おかしいんだけど。


 「スプラッシュ!…クソっ、俺如きの水魔法ではどうにもならねえ!」

 『――――!』

 「いや、ちょ待っ――ぶべらっ!?」


 やばい、触手にぶん殴られた上吹き飛ばされた。

 え?今俺どこにいんの?


 は?え?


 ちょ、嘘、これ船の上空?



 人の胴体ほどもある触手に薙ぎ払われ、船のホブゴブが豆粒みたいに見えるほどの遥か上空に打ち上げられる。


 「やばっ、風圧凄すぎっ!?」


 やべぇ!?

 風圧みたいなの強過ぎて翼開けない!?


 「ハッ! こういう時こそ重力魔ほ」

 『――――――ッッッ!』

 「うぅううッ!?」


 レイアン:HP:2459/3330


 発動は成功したけど更に上空に打ち上げられた!?

 やば、は?!

 なんでそんなに触手の射程長い…まさか、コイツ身体変化持ってやがるのか!?


 「クソ、『カイゼルッ、指揮を!!!』」

 「(了解)、大砲玉補填!」

 「「「イ、イエッサー!」」」

 「――――終わったな!ってええええ!」

 「「「大砲、撃てえええええええっ!」」」

 『――――!?』


 大砲がクラーケンを襲い、ほぼ全ての触手を俺にむけていた為に顔面に直撃する。


 「ふぅうううッ、こわっ…じゃなくて、エアァカッタァアー!!!」

 『――――ッッ!?』


 クラーケンの大絶叫が響き渡る。

 俺の風鎌がクラーケンの触手を更に切り落としたのだ。


 さて、次はどの魔法を使うか。

 うむ、決めた。


 イカ焼きにしてやるよ!


 「極小太陽(スモール・サン)!」

 『――――――――――ッッッ!?!?』

 「ハァーッハッハ!!!ざまぁ!」


 ―――って、やばい!?

 もう落ちる!?


 「間に合えッ、エアリアルゥウウウウウウ!」

 「「「「ボス!ご無事で!」」」」

 「うるせえ!?」


 エアリアルで着地をカバー。

 華麗にキメた瞬間にやかましい声が俺の鼓膜を襲う。


 敵だなテメェ。


 「てか、クラーケンは?」

 「あ、そういえば。」


 横を見ると茹で上がった巨大イカが白目を向いていた。


 「「「………じゅるり」」」

 「いや、食うなよ?」


 これ、海龍の餌なんだから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ