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第9話 ニ年後


 プルーが眷属になってもうニ年が経った。


 俺も眷属達もかなり強くなったし、仲良くなった。

 今では物魔障壁も3枚同時展開している。


 ハッキリ言ってゼノスにも勝てるようになった。

 そこそこ余裕で。でも、仲良くなったから殺しはしない。俺の眷属を除く唯一の友達だからね!寧ろ守ってあげるくらいには強い。


 しかも、バッティ、クロウ、プルーの三人で挑めば俺抜きでもゼノスに勝てるようになった。


 主人公達と戦っても余裕なんじゃないかと思うくらいには調子に乗ってる。

 でも、主人公チート持ってるし世界の強制力とかあったら絶対勝てないから警戒はしてる。


 最近は新しい眷属探しの方にも力を入れてるし鍛錬もしてる。

 種族は変化なしだ。何故なら現在レベル23。

 しかし進化はレベル75いるのだ。


 レイアンっぽい喋り方も頭の中でスイッチ入れたら完璧に熟せる。


 「………ゼノス、そろそろやる事も本格的になくなって来たんだ。アースガルド王国の情報でも教えてくれないだろうか。」


 因みにゼノスには言っていないがバッティ、クロウ、プルーには既に俺が異世界転移者だという事は教えてある。


 アースガルド王国とは主人公がいる国で霧の森も一応アースガルド王国の領土にあたる。


 辺境と言う訳でもなくそれなりに王都に近く、それでいてそれなりの広さを誇る霧の森はCランク魔境に指定されているのだ。


 「ぬ?なぜそんな事が知りたいのだ?侵略でもするつもりか?…そうだな。近々王都付近のナイルズという都市で闘技大会が行われるらしいぞ!王国最強の騎士やアースガルド王、Aランク冒険者などの参加者、見物人がくるらしい!」

 「そうなのか」


 知ってる。学園編の最後らへんでジークもでるもん。

 あれでトップスリーに入らないと攻略できないヒロインもいたな。


 「他にはなんかないのか?」

 「ぬぅ…そういえば来年の魔法学園の試験が今年の4月に変更されたらしいぞ。」

 「ぶふっ!?」


 はぁ!?そ、それってジークが入学するとこだよな。

 うん。間違いなくそうだ。

 この世界では入学と卒業時期が同じらしい?

 ゲームの設定なのであまり覚えてないけど…確か、3年周期で入学試験を行うのだ。

 卒業までの年数はバラバラらしいので問題はないだろうが…


 「な、なんでだ?そんなにいきなり変わるものなのか?」

 「む?我も良くは知らんが、恐らくお前が原因だな!」

 「はぁ?」


 おっと思わず素が出てしまった。

 てか、俺が原因?世界の強制力的なナニカがこれ以上俺が成長する前になんとか殺しにくる時期を早めるとかそんな感じか?


 「うむ、霧の森の魔物が凶暴化、そして何かから逃げるように周辺の都市に出てくる上に高位の探知結界が張られているのを確認したのだ。アースガルド王が。」

 「…言い訳のしようもなく私のせいだな。」

 「そうだな。楽しくなるぞ、レイアン!」

 「私を君と一緒にしないでくれ。別にバトルジャンキーでもないのだ。」


 ゼノスとの初めての戦いも内心ビビりまくってたんだよね。

 一つ一つの挙動にびくぅっ! ってなってたくらいには。本人は注意深く観察していると思っているらしいが。


 「…そんな情報、表で噂されてるのか?」

 「うむ?違うぞ。我が城に忍び込んだ。まあ側近に気付かれてすぐ逃げたから詳しい内容は知らんがな!フハハハハ!」

 「…やはりか。」


 んな情報表に出したら国民びっくびくよ。

 震えて逃げ出すし俺も逃げるよ。

 てか、側近に気づかれるまでは忍び込めたのね。

 アンタやっぱり化け物だ。


 「あぁでも、治癒するまで1ヶ月近くかかる傷をつけられたがな!」

 「ぶふっ!?」


 二度目の吹き出し じゃなくてえ!

 俺でも全治一ヶ月の傷とかつけられないぞ!?


 「神聖魔法の付与された剣で肩から腰まで切り裂かれたわ!フハハハハ!」

 「笑い事じゃないんだが…でもまあそれなら不可能でもないか。」


 訳の分からない状態で、いきなり知らない…まあ、知識としては知ってるだけの場所に前触れもなく飛ばされて。

 2年間孤独に過ごすくらいだったら俺は自殺を選ぶね。

 なにせ霧の森から出たら即刻殺されるもん。


 どうせ死ぬなら自分の手で。


 そこまで考えるくらいには追い詰められてる状態なんだよなぁ。俺って。

 だからこそ、やっぱり初日からいた腹毛もふもふヤローことバッティにイケメソカラスことクロウ。

 そしてひたすらぷるぷるしてるみんなの癒やし、プルーに唯一喋れる人型の友人、ゼノス。


 …人間関係?だけは、恵まれてんな。


 「…ふん。」

 「痛っ(いだっ)!?なにをするレイアン!」

 「別に…なんでも。」


 これが地球の頃のチノリだったら許されざる行為だったが192cmを超える高身長に加え艶のある黒髪、目つきは悪いが綺麗な赤目。高い鼻。普通の吸血鬼になった事で良くなった血色…まあ、要するにかなりのイケメンだからツンデレは許される、と言いたい訳だ。


 「…ゼノスよ、念の為一年ほど観光にでも行ってきてくれ。」

 「?…別にいいが、何の為だ?」

 「…、………嫌な予感がしただけだ。」

 「なんだ、心配してくれているのか?珍しいではないか!」

 「〜〜〜ッ!貴…様ァ!」

 「ぬぎゃあああ!?」


 孤独から救ってくれた大親友であり初の喋れる相手の頭を捻り潰す…ツンデレにもほどがあるというのは知らないのか。

 今のは少しゼノスも悪かったが。


 「兎に角、一年だ。…キッチリこの時間には帰ってこいよ。」

 「はぁ…わかったぞ。レイアン。」


 呆れた表情をしているゼノスだが、頭を捻り潰されて平然としているお前も、大概である。


 「………この戦いには巻き込めない。ヤツは特に…な。」


 いくら高い再生能力があっても所詮聖剣の前には無力化される。

 油断している彼を巻き込めば先ず間違いなく即死だ。

 それ含めて巻き込むか!


 なんせ俺のこっち来てからの初めての友達なんだ。

 そう簡単に失ってたまるか!


 「よしよし。バッティ。」

 「キィッ♪」


 呑気に腹を見せて寝ているバッティが可愛い。

 恐るべき、破壊力だぜ…!


 のんびり過ごす彼等だが、その頃既にジークは一次試験の筆記を突破していた。



 −−−−− レイアン −−−−−


 種族:吸血鬼

 Lv:23/75 状態:通常 吸血:555(600)

 HP:500 MP:350 筋力:325 魔力:325

 敏捷:400 防御:305 知力:450 精神力:525


 得意属性:闇、無、契約、風、火

 弱点属性:光、聖、水、氷

 スキル:思考加速、並列思考、詠唱破棄、剣術 SP、火魔術、風魔術、結界魔術 SP、飛行補助 SP、体術、隠密蝙蝠化/吸血大型蝙蝠化、吸血Lv7、眷属化 SP、爪術、

血液操作:使用可能アーツ:<血弾><血槍><血剣><止血>

<血盾>、吸血回復Lv1

 ユニークスキル:〘永続魔法〙

 称号:『第一シナリオの黒幕』『努力家』

『ゼノスの友人』『吸血鬼』『霧の森の支配者』


 −−−−−−−

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