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聖刃8 新たなる町へ 鍛冶師の楽園べリアル ④

ちなむと蒼の騎士団団長ことスカイ君はさて、そろそろ本気出そっかなって思った瞬間にミィリスパイセンのガチ氷魔法ぶっ込まれてます。

スカイィィッ、お前の犠牲は無駄にしない…っ!


スカイ:死んでねえよ。勝手に殺すな




 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 青髪の男は、それから冒険者として名を挙げた。

 しかし、何も満たされない。


 あの時の男に完膚なきまでの敗北を味わせるまで。

 男の欲望は何一つとして満たされない。


 通りすがりで、何一つ不自由など無いだろうに。

 いきなり喧嘩を売ってきたあの紅い悪魔を。


 今まで積み上げてきた努力を全てあざ笑ったあの男を。

 いつか、必ず。


 地に倒れ伏したヤツを、豪快に笑い飛ばしてやる。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 「アイス・ソード」

 「うぅぅるぅああああああああああ!!!」



 氷の剣を叩き切り、迫る山賊。


 「……フローズン」

 「ふんっっっ!」


 足元を凍らせようとしたが跳躍で躱される。

 なら、着地狩りしかやる事はないわね。


 「マジックスピード・ブースト」

 「―――アイス・ランス」

 「ぐぅう…!」


 ナイス支援。

 元々速度特化の氷槍を更に強化した。

 予想通り足首に命中し、唸り声をあげる山賊。


 「るぅおおおおおおおおお!!!」

 「………氷茨(アイス・ソーン)!」

 「っっっ、お、おおおおおおおお!」


 山賊に茨の棘がもう片方の足首に突き刺さる。

 が、構わずに進んでくる。


 流石に危うく全滅させられかけている状況を作り出した存在ではあるわね。


 もう距離は5mしか残ってない。


 (やるしかない、か。)


 「――――絶対零度(アブソリュート・ゼロ)

 「…………………ぁっ!?」


 私が学園で生み出した魔法。

 現状使えるのは私のみ。

 2つ目の奥の手。


 ただし、使えば魔法は一発分しか残らない。


 一撃必殺の最強技だ。

 精神に直接攻撃できる闇魔法。

 そのスクロールを使い闇魔法に適正を生み出し、それを利用して意識を奪う速度を加速させる。


 それに組み合わせたのは全身を一瞬で凍りつかせる威力の氷魔法。

 しかし、代わりに手加減は一切できず、殺すか相手が打ち破るかしか選択肢はない。


 「カウンター、カウンター、カウンター、カウンター、カウンター、カウンター、カウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンターカウンター…かう、ん…た…ぁ…カウン――――っ!?…ター。カウンターァァァァァァァァァッ!!!」

 「………本物の化け物、じゃない…」

 「はぁ、はぁ、ぜぇはぁ、はぁー…――――人の事、言える立場かよ。」


 もう立っているのも限界。

 最悪の状況じゃないの。


 折角、アリスに頼られたのに。


 「まだ、まだよッ!アブソリュート・ゼロ。……属性反転ッッッ!!!」


 絶対零度の空間が。

 最後の奥の手である属性反転という魔法の超高難度技術によって炎龍王スカーレットのそれにも匹敵する(本人を見たら言えない)ほどの灼熱地獄と化す。


 しかし、実際デフォルトでスカーレットが纏っている龍炎には匹敵している。


 「ソルガレアァァァ!!!」

 「………上等だ。うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!!」


 灼熱が山賊の全身を焼き尽くす。

 激痛に堪えるため、咆哮をあげながら。

 山賊はそれでも剣を構えた。

 そして、魔法の本体がようやく到達したその時。


 「――――見切りッ」

 「………もう、無理」


 そこまで聞いて、私は倒れた。


 「カウンター」

 「がふぅっ…」



 ◇◆◇ セレシア・クロエ



 氷の牢獄が溶ける。

 ミィリスさんがやられてしまったようだ。


 しかし、私が残っている。


 「………やらせませんよ?」

 「…なるほど、もう俺には魔力は残ってねえ。……詠唱は終わってるようだな。」

 「当たり前です」

 「……引き分けとは、行かねえか?その気になりゃ、死ぬ前にこの冷たい嬢ちゃんを道連れにできる。」

 「………そのようですね。」

 「…どうする?」

 「………………はぁ〜。仕方ないですね。見逃して差し上げます。さっさと気絶させた部下でも連れて逃げてください。」

 「恩に着るぜ、嬢ちゃん。」


 それだけ、言葉を交わして。


 「……商人さ〜ん、皆さんを運ぶの手伝ってくださ〜い」

 「終わったんですね!?わ、分かりました!!」



 ………長いようで短い戦いでした。

スカイ:へっ、見せてやるよ俺のほんk

氷パイセン:アブソリュート・ゼロ

スカイ:ぎゃあああセリフの途中は反則ぶげらああ!?

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