表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/119

第1話 気が付けば吸血鬼①

新作…他に3つも作品書いてるのに大丈夫かお前って罵ってください。


 はい、どうも元•赤島チノリこと吸血鬼(ヴァンパイア)のレイアンです!

 「は?いきなり自分吸血鬼ですとか頭大丈夫?」って思ったでしょ!うん。俺もそう思う。

 まあまあ、取り敢えず話だけでも聞いてくれよ。

 10分くらいまえ、俺は ※1異世9(いせきゅー) って愛称で親しまれてるゲームのアップデートをしてたのね。

 やけに時間かかるな〜とか呑気にポテチ食ってたらようやくアップデートが終わって、そしたら急に画面がぺかーって光って部屋全体を照らしたのよ。

 そして気付いたらヴァンパイアになってました!


 「なってましたじゃねーふざっけんなぁ!」


 マジでふざけんなよ!この黒髪三白眼に赤目、白い肌、やけにイケメンな顔、そして目立つ犬歯!

 まあ表黒裏赤の定番マントとか突っ込みどころはあるけども。


 「どっからどー見ても異世9(ゲーム)の学園編にでてくるレイアンとかいう噛ませ犬じゃねえか!?」


 すざけんな!……………………コホン、失礼取り乱した。


 まあね?許して欲しいの。俺が転生…というか憑依したのは※2 第一シナリオ の幼少編とか町編とかアイシャ攻略編とかいろんな呼ばれ方してるやつ、あれのアイシャイジメてたフラグ立たせてくれる系男子のグノスくん、アイツを操ってたって設定で出てくるキャラね。


 因みに第一シナリオのボスがグノスくん、第二シナリオ学園編に序盤でシナリオボスの存在仄めかして死んでいくめちゃ役目全うした噛ませ犬が俺だ。


 まあ詳しく言うと吸血鬼城というか…通称霧の城。

 俺の家は特殊な霧で侵入者を迷わせたり霧の森のモンスでボコボコにしたりして撃退、更に言えば城まできたらブラッディバットとかトラップとかで主人公を散々な目に合わせて、おまけにそこそこ俺も強いからその俺が


 「く…例え、貴様等がこの私を倒したとしても、必ずや我が主が敵を」


 って言って死ぬのね。

 だからプレイヤー(俺達)の間では、え!?コイツまさかの噛ませ犬!?って大盛りあがりだったなぁ〜。

 そらそうだよ。あんだけ強くて噛ませ犬とか誰も思わないじゃん。しかもイケメェンだしぃ?(謎のドヤ顔)


 「ってそうじゃない!?俺殺されるじゃん!?」


 死にたくないよぉ!?俺まだアップデート後のストーリー楽しんでないよ!?


 「………もし、本当に俺の知るこの世界(異世9)なら。」


 アレが使えるはずだ。

 と言っても使い方は…まあ、定番の頭の中で念じる系だろうな。


 ブォン



 −−−−− ステータス −−−−−


 種族:下等吸血鬼(レッサーヴァンパイア)

 Lv1/50 状態:空腹 吸血:10(30)

 HP:100 MP:80 筋力:30 魔力:45 

 敏捷:40 防御:35 知力:50 精神力:45


 得意属性:闇、無、契約、風、火

 弱点属性:光、聖、水、氷

 スキル:【眷属化 Lv1】【吸血 Lv1】【昼間弱化】

【蝙蝠化/大型蝙蝠化 Lv1】

 称号:『第一シナリオの黒幕』


 −−−−−−−


 ………クソ、やっぱりゲームと同じだ。

 現実逃避もできないじゃないか。


 それにしても、吸血?こればゲームになかった数値だな。カッコで書いてあるのは…元々あった数値か?

 だとしたら…!


 「…そういえば、ゲームのNPCにあった数値、あれ、空腹度って…あったな。」


 そうなのだ。試しに、NPCのステータスを鑑定してみたら空腹度なるものが存在していた。


 「はぁ…妙に喉が渇くと思った。」


 吸血ってスキルがあるな。

 これで動物や生き物の血を吸うのか。


 そう考えて、気付くと俺は城の外まで出ていた。


 「【小型蝙蝠化】を使うか。探索に便利だしな。」


 小型蝙蝠化。それは異世9にて大量の蝙蝠にカッコいい感じで分裂してそれぞれ自立できるとかいうチートだ。

 ………実際、便利ではあるがステが弱体化するのでそこまで強くない。


 −−−−− ステータス −−−−−


 種族:吸血蝙蝠(ブラッディバット)(5)

 Lv1/5 状態:健康 吸血9(30)

 HP:30 MP:15 筋力:10 魔力:15 

 敏捷:30 防御:5 知力:50 精神力:45


 得意属性:闇、無、契約、風、火

 弱点属性:光、聖、水、氷

 スキル:【吸血 Lv1】【思考加速 Lv1】【昼間弱化】

【並列思考 Lv1】【自立行動】【記憶共有】【反響定位】【超音波】

 称号:『第一シナリオの黒幕』


 −−−−−−−


 5体の蝙蝠になり、各々別の方向に飛んでいく。

 その中には当然俺も含まれていた。

 思考加速により今は1秒が0.5秒になっている。

 あくまでも体感だが。そして並列思考と記憶共有によりかなり正確に物事を把握でき、俺に自然と万能感を与えた


 !


 分体の1人が霧の森にいる動物に噛み付いて吸血したようだ。

 その動物の名はジャイアントバット。

 分体が吸血した事でソイツはジャイアントブラッディバットになったようだ。

 名前長いな。ついでに言うと俺の最初の眷属になった。

 適正があったようだな。


 コイツの名前はバッティにするか。


 すると、索敵がてらに放った超音波に反応があった。


 (……これは、大きさからして森をぬけるときイベントで遭遇する…ええと、ブラッディベアだったか?)


 ………1人では危ないな。

 何せ霧の森最強生物だ。


 (至急、全員集合。)


 数分後



 俺の元に集う俺達。

 ……紛らわしいな。まあいい。


 「「キィイイイ(行くぞ)!」」


 俺達の咆哮?に気づいたブラッディベアだったが…5体の腹ペコ吸血蝙蝠と1m半を超える体長の吸血蝙蝠になったばかりの空腹新入り。ソイツ等に一斉に本気で血を吸われたせいで吸血鬼化するまでもなく失血死した。


 (……やけにあっさりだが、まあいい。腹は膨れた。)


 記念すべき初戦闘なのに、あっさりし過ぎている上に吸血鬼なせいかろくに罪悪感とかもない。

 ………全然楽しくなかった。



 (一旦解除するか。)



 そう思い、吸血鬼の姿に戻る。

 服がなかったりする事は別にない。

 何故なら蝙蝠になったら服は蝙蝠の毛皮として変形するのだ。


 「………設定とか、覚えていた方がいいよな。」


 確かレイアンは紳士的な喋り方だったはず…。

 まあいいや!それより鍛錬だ、鍛錬!


 「もし仮に主人公が来ても返り討ちに出来るくらいには強くならないと!」


 何故、主人公が来る前提で話しているのかと言うと…うん。前の俺が暇つぶしがてら領主の息子にいたずら(洗脳+催眠)した記憶がハッキリとあるのだ。


 「絶対に、生き延びてやるからな!」




 ※1:異世9とは、第一シナリオ第二シナリオ共にストーリーに深く吸血鬼が絡み、そしてそれまでに討伐した数が吸血鬼ときゅうと9で被ったから呼ばれていた。現在第9シナリオまで存在し、アプデでを第8と第9シナリオを一気に追加した。

 特定の名前はないが大抵のファンの間ではそう呼ばれている。


 ※2:第一シナリオは、ゲームの主人公ジークの幼馴染みでアイシャとかいう気の弱そうな女の子を虐めているグノスと決闘し、勝つというのが主な内容だ。

 アイシャは最も攻略が簡単なヒロインである。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] うん、文の不自然もなく読みやすかった!説明をしっかり維持してるのもポイント高いよね! [気になる点] 気になると言えば……まぁ説明を※の形で最後に持ってくるのってちょっと読みにくいよねーみ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ