5話 中間考査
閲覧ありがとうございます!1話何文字くらいが丁度いいんですかね?日々悩みながら書いています笑
中間考査当日。この日はホルダー、ノーホルダー両方の授業が休みだ。
ホルダーは考査へ、ノーホルダーは自習をするか、考査を見学できることになっている。ちなみにノーホルダーの選択授業学力考査は一週間後である。
朝のホームルームでは、泉先生から説明があった。
中間考査は1vs1形式となり、勝ち負けが目的ではなく、現段階の自分の力を見せることが、主な目的となっている。自分の力を、いかにアピールすることが大事ということだ。
武器は対戦前に、用意されたものの中から、自分の戦闘スタイルに合うものを選ぶことができる。
対戦相手は公平にくじ引きだ。学年1位候補の島風さんとは当たりたくない。他の人相手でもアピール難しいのに、島風さんと戦ったら、俺の考査が一瞬で終わっちゃう。
「最初の対戦相手は…伊海くん!と…」
くじ引きが進んでいく。
神様仏様おねがいします。島風さんとだけは!!
「2回戦の対戦相手は…島風さん!と…」
おねがいします!おねがいします!おねがいします!おねがいします!おねがいします!おねがいします!おねがいします!
「あっ…、し、神藤くんだね!」
あっ、とか言わないでください。気持ちは分かるけど…。
頭を抱えていると、
「手は抜かないから。」
隣の島風さんが、こちらを見ずに急に話しかけてきた。話しかけられると思ってなかったので、びっくりしてしまった。
「う、うん。お手柔らかに…。」
対戦カードも決まったことで、体育館へ行くことになった。
移動する途中声をかけられた。
小暮と、相原といつも一緒にいる、ショートヘアの黒縁メガネが特徴的な子も見学するみたいだ。
「相原、伊海、神藤!お前ら応援してるからな!よくアピってこいよ!!音無と応援してるからさ!」
「うん、…がん…ばって。」
そういえば、名前聞いてなかったけど、相原といつもいる子は音無というらしい。
「音無さんっていうんだ!よろしくね!」
「あっ!、ごめん…なさい、音無 鈴瑚っていいます。」
気を使わせてしまって、なんか申し訳ないな。
「俊はよく応援しておくように!!まぁ、あんたなんかの応援なんて何の影響もないけどね!」
「は?応援してくれる事へ、もっと感謝しろ!!」
小暮と相原のいつものやり取りだ。しかし、どうしても緊張してしまう。相原にも緊張の色が隠しきれてない。小暮と喋ることで、なんとかほぐそうとしてる印象だ。
伊海は、怖いほど落ち着いている。まるで初めてじゃないみたいな、緊張の、きの字もなかった。
「伊海は落ち着いてるんだね。緊張しないの?」
「え?かなりしてるよ?そう見えないかもしれないけどね!」
そんなやり取りをしながら、体育館へと入っていく。
小暮と音無は観客席へ、そして、俺たちは待機室へと向かった。
考査は1組から順番に行われる。自分の考査が終わるまで、この待機室で待っていなければならない。終われば見学できるが、それまでは前の考査を見学できないのだ。
「伊海くん、流川くん準備よろしくおねがいします。」
次に考査を控えている者は準備室にいき、武器を選んだり、考査への最終準備をする。
「じゃあ、行ってくるね」
「頑張りなよ!アピールのことだけ考えるんだよ!」
「お、応援してるから。」
相原は、自分も緊張しているだろうに、伊海に声援を送っていた。俺は、一言しかかける余裕なかった。
「うん。ありがと。二人も頑張ってね!」
そういって伊海は待機室を後にした。
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