30 旅立ちの決意
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それから数日――。
「一つ、考えていることがあるんだ、メーヴェ。力を貸してくれないか」
俺はメーヴェに相談していた。
いや、決意表明というべきかもしれない。
「考えていること?」
「今まで召喚したことがない英霊たちに助力を頼んでみようと思う」
「えっ?」
「今までは父から教わった最低限の説明だけでこのスキルを運用してきたし、平時はそれで十分だった。英霊たちの力は圧倒的だからな」
俺はメーヴェに説明する。
「だけど時代は戦時に移行してきている。ただスキルに任せて『全自動で英霊がすべてを解決してくれる』という状況だけに甘えていられなくなったと思うんだ」
普段呼び出す英霊は……特に戦闘時に呼ぶメンバーはある程度固定されているのが現状だ。
いわばレギュラー組。
だけど、何度も呼ばれるということは、それだけ消耗を強いているということでもある。
「戦いの激化に比例して、メーヴェたちの消耗が激しくなっている。もっと多くの英霊の協力が必要だ」
「主のスキルなら状況に最適化した英霊が出現するはずでしょ。あたしたちが消耗しているときは、他のSランクが自然に召喚されるんじゃないの?」
「俺もそう思ってた。けど実家から持ってきた【全自動・英霊召喚】の魔導書を読んでいたら、最近いくつかの新発見があったんだ」
メーヴェの問いに答える俺。
「『召喚の優先度』もその一つだ。普段は消極的な者、意欲的ではない者……そんな英霊たちは『自動的』には召喚されづらいらしい。そして、彼らの中にはメーヴェたちに匹敵するSランクもいる」
俺はメーヴェを見つめて、言った。
そう、ガーベラ王と邂逅したときから、ずっと考えたいたのは、このことだった。
俺自身の魔力も前回の戦いから回復したし、そろそろ動くときだろう。
「これから彼らに会いに行く。そして協力を頼むつもりだ」
それはきっと、英霊たちの主である俺にしかできないこと。
「行くって――もしかして」
「ああ」
俺はメーヴェに言った。
「英霊たちが普段住まう場所――『真実の楽園』に行ってみる」
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