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出会った美少女は秘密結社の姫巫女様  作者: 五木史人
1章 憲兵隊本部長の娘
4/25

4話 こんな所に閉じ込められてストレスいっぱいなのです。

日焼けした小麦色の肌は、


太陽と汗の香りがしそうで、眩しかった。



そんな健康的な身体には不似合いな手錠が、


彼女を拘束していた。


彼女の横には、【白夜のタルタルソース】と、

書かれた段ボールが積まれていた。


このワゴン車は、これを売ってる営業車ってとこか?


【白夜のタルタルソース】なんて、聞いたこともない。


そして僕が着ているTシャツにも、

でかでかと【白夜のタルタルソース】と書かれていた。



こんな物着て誘拐なんて、バレバレじゃないか。



由良穂香は、


後部座席に積んである幕の内弁当の1つを開け、


手錠を着けたまま器用に食べ始めた。



後部座席には、5つほど弁当が積まれていた。


幕の内弁当、ステーキ弁当、生姜焼き弁当、海苔弁当、カツ丼弁当。


なぜ5つも積まれているのかは不明だ。




「僕も1つ・・・。」



お腹が空いてきたので、1つ取ろうとすると、



「ダメです。これは全部穂香のです。」



「5つも?」



「もちろんです。


私は、こんな所に閉じ込められてストレスいっぱいなのです。


食べないとやってられません」



彼女は、2リットルのペットボトルのお茶を、そのまま飲んだ。


「このタルタルソースの箱、開けても良いですか?」


その中には【白夜のタルタルソース】

以外の物が入っていたらどうしよう・・・


「どうぞ」


「じゃあ開けて」


彼女に言われて、僕は恐る恐る箱を開けた。






しかし、慈悲深い彼女は、「これは美味しいですよ♪」と


タルタルソースのついたエビフライを一切れ、


「ほい♪」と僕の口に投げつけた。


僕は慌てて口でキャッチした。




「ナイスキャッチです」




なんて、雑な・・・しかし、彼女の言う通り、


かなり美味しかった。



弁当5つ食べて満足した彼女は、じっと僕を見つめた。



「ところで、誘拐犯さんは【粛清リスト】関係で、私を誘拐したんですか?」




【粛清リスト】って、なんのこっちゃ(泣)




また危険な単語が出てきたけど・・・。




つづく


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