喰われた象
高校の担任である都野先生は、白髪まじりの坊主頭で、体型は中肉中背である。国語の先生だが、お寺で坊主もしていて、二足の草鞋を履いている珍しいタイプの先生だ。ホームルームで駅のトイレにたくさん書かれている落書きについて話始めた。
駅のトイレには「死ね」や「この電話番号に電話するとやらせてくれる女出ます」や「○○参上」とか、女性器のマークなど、お決まりの落書きがされていたそうだ。都野先生はそのトイレで大をしていたが、暇だったのでその落書きを順番に見ていったそうだ。でもそこには、変わった落書きがあったと語りだした。
大きな象さんの下に小さなネズミがいました。ネズミは「お腹がすいたよ」と象さんに言いました。すると象さんは「僕の足を食べていいよ」と言いました。ネズミは象さんの足を少しかじってムシャムシャ食べました。でもネズミは「まだ食べ足りないよ」と象さんに言いました。すると象さんは「もっと食べていいよ」と言いました。するとネズミは象さんの前足を食べてその後、後ろ足を食べました。そしてネズミはこう言いました。「象さん、もっと食べたいよ」象さんはこういいました「もっと食べていいよ、好きなだけ食べなさい」その後ネズミは象さんの体を食べて象さんは頭だけになりました。するとネズミはこう言いました。「象さんもっと食べたいよ」象さんはこう言いました。「もっと食べていいよ」そしてネズミは象さんを食べてしまいました。