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悪役令嬢物をやってみようか!!シリーズ

悪役令嬢物をやってみようか!! テイク2

作者: 槻白倫

前作『悪役令嬢物をやってみようか!!』を見てからの方が分かりやすいです。


深夜のテンションで書いたのでいろんな意味で「これはひどい」と言った作品だと思います。


まあ、楽しんでいただけたら幸いです。

 ごきげんよう。私、白木院茶都穂しらきいん さとほと申します。


 ただいま学園に設営されておりますカフェにて、絶賛反省会中でございます。


 反省会のメンバーは、前回のことに関わった主要人物の私を含めた七人でございます。


「はーい。それじゃあ反省会を始めたいと思いま~す」


 私の婚約者、獅童政宗しどう まさむね様がどこからか持ってきたのか、ホワイトボードをマーカーでトントンと叩きながら開催を宣言します。


「前回、何がいけなかったのか俺なりに考えてみた」


 政宗様はそう言うと、ホワイトボードに反省点を書き始めていきます。


 書き終わり、政宗様はこちらを向きます。


「俺的にはこの三つだ」


 ホワイトボードにはこう書かれています。


『・カフェの無断使用

 ・皆のやる気の無さ

 ・龍之介の女装の酷さ』


「なんでだよッ!!」


 ホワイトボードの文字を見て藤堂龍之介とうどう りゅうのすけ様が声を上げます。


「なんだ龍之介?どこかおかしいところでもあったか?」


「あるよ!!ありまくりだよ!!大ありだよ!!」


「ほう。どこだ?どこがいけないんだ?頭のいいお前の言うことだ。しかと聞き届けよう」


「え、逆になんでお前は分からないって顔してるの?!意外感をあらわにしてるの?!」


「なぜって、俺的には完璧だと思うんだがな」


 そういうと政宗様は私たちに目線だけでうかがいます。私たちも政宗様の出した反省点以外に思い当たりませんし、政宗様の出した反省点に不備も欠陥も無いように見受けられます。


「なんでみんなも分からないって顔してんのさ?!これだよこれ!!」


 そう言うと龍之介様がホワイトボードを指さします。


「なんで俺だけ責められてるわけ?!」


 龍之介様が指さしたのは三番目の『龍之介の女装の酷さ』でした。


「なぜ、と申されましても……」


「あれは酷かったからな…」


「抱腹絶倒ものだった」


「哀れだったな」


「とても面白かったですわ」


 桜嶺貴礼さくらみね きれい様、工藤黒葉くどう くろは様、御堂祐作みどう ゆうさく様、生徒会長の鈴本綾斗すずもと あやと様、私の順番で言います。


 皆様の言葉を聞き、龍之介様は憤慨の意をあらわにします。


「お前らほんと毒舌な!!ってか、御堂と会長はいなかったからいいとして、他の四人は俺をヒロインに配役したとき満場一致でオッケーだったよな?!なのに俺に対して酷くない?!」


「お前の女装よりは酷くない」


「黙ってろ毒舌会長!!」


「さっきから聞いていれば毒舌毒舌と……聞くに堪えん!!俺は毒舌ではない!!」


 そう言うと会長様は立ち上がられます。


「俺は猫舌だ!!」


「やかましいわ!!お前のそういう「あ、そうなんだ~へ~意外~」みたいなところ知れてもなんも嬉しくねぇわ!!それに女子の猫舌は萌えるが男の猫舌はきっしょいだけだからな?!」


「気色が悪いだなんて、失礼ですよ龍之介様!」


 さすがにこれは聞き捨てならないのでしょう。貴礼様が立ち上がりながら叱責します。


 ですが、龍之介様はいたって真面目な顔をしておっしゃいます。


「想像してみて桜嶺さん。もし白木院さんが猫舌だったらどう思う。猫舌白木院さんが熱いココアを飲んだ時のことを想像してみて」


 なぜ私を例に出すのかわかりませんが、ここで言葉を挟むのは失礼でしょう。黙っておきましょう。


 龍之介様に言われ、真剣に想像をしたであろう貴礼様が真面目な顔を急に緩められ言います。


「それは………とても萌えますわね…萌え萌えですわね。悶え死んでしまいますわね。萌袖をしながら白いマグカップに入ったココアをちびちびと頑張って飲みながらも熱さのせいで舌が若干やけどをしてしまい涙目になってしまった可愛らしい茶都穂様が想像できましたわ」


「だろう?正直そんなに事細かに想像するとは思わなかったけどまあいいや。それじゃあ、今度は会長があっついお茶を飲んでいるところを想像してみて」


 そう言われ真剣に想像する貴礼様は、緩んだ顔を急に真顔に戻します。


「龍之介様。どうぞ続けてください」


 龍之介様に続きを促して着席する貴礼様。それに、勝ち誇った笑みを浮かべる龍之介様。


「理解が早くて助かるよ、桜嶺さん」


「いえ。私、目が覚めました。そうそう、会長様」


「な、なんだ?」


「猫舌を早急に直してください。聞くところによりますと、猫舌は舌先を先に出すから熱さを感じやすいそうです。ですので、舌先を出さぬようお気を付けください」


「わ、わかった…」


 貴礼様の謎の圧力に反論することなく会長様は頷きます。


「おい龍之介。話を戻せ」


 話が一段落着いたところで、政宗様が龍之介様に促します。


「あいよ。まあ、大分逸れたが、つまりだ!最後のやつは配役を決めたお前らの責任で俺が非難される言われは無いと言うことだ!!」


「あっそ。じゃあ続けるぞ」


「お前ちゃんと聞いてるのかよ!?」


「聞いてるよ。聞いてるうえでの返答だよ」


「だったら尚更ひでえなおい!!聞いてたら分かるだろ!!サイゴ、オレ、ワルクナイ!!」


「お前が不細工なのが悪い。はい終了」


「誰が不細工だゴラァ!!」


「まあそう怒るな。今回はその反省点をふまえてもう一度チャレンジだ」


「俺の顔を反省点みたいに言わないでくれる?!」


「落ち着け。お前の顔は変わってる」


「変わってねぇし!!別に変じゃねぇし!!」


「間違えた。お前の顔は変われる。今回はお前の顔を反省点に加え強力な助っ人を用意した」


「だから俺の顔を反省点みたいに言うな!!」


「よし、来てくれ!!」


「無視すんなよおい!!」


 政宗様の言葉に応じて出てきたのは化粧箱を持った数人の女子生徒でした。


「彼女たちは演劇部のメイク班の方々だ。今回は彼女たちの力を借りて龍之介の顔を修正してもらう」


「修正じゃねぇよ?!修正しねぇよ?!メイクアップな!!」


「よし、改造班の皆さん。龍之介の顔を改造してください」


「メイク班な!!改造班ってなんだよ!!聞いたことねぇよそんな班!!」


「任せてください!!龍之介君の顔を綺麗に魔改造してみせます!!」


「魔改造って危ない響き止めてくれる!?」


 ツッコミを入れながらも、哀れ龍之介様は魔改造班に連行されていきます。


「それじゃあ、こっちはこっちで準備を始めよう。カフェの使用許可も下りたし、皆演劇部に入ったから使用条件は満たしているから、あとは配役だな」


 そうなのです。前回のことで政宗様が演技にはまってしまい、皆で演劇部に入ることにしたのです。


 誤解のないように言っておきますが、前回、政宗様は最後の方はグダグダでしたが、最初はちゃんとお上手でした。


「まあ、前回同様で問題ないだろう。よっし、龍之介が龍子になり次第始めるぞ」





 そんなこんなでお時間ですわ。龍之介様が龍子様にメタモルフォーゼいたしました。


「どうよ?」


 龍子様が自信満々におっしゃいます。


 私も含めて言葉を無くします。


 前回の龍子様(笑)とは違い、今回はきちんと龍子様とお呼びするのが相応しいと思えるからです。


 龍子様は自信満々に胸を張ります。


「ふふん!これが俺の実力さ!!」


「いや、メイク班の実力だろ」


 言葉を無くしてもツッコミは忘れない政宗様はさすがです。


 ともあれ、ずっとこのままと言うわけにはいきません。


「それでは、龍子様の準備も整いましたので始めましょうか」


「ちょっと待った。この姿を見てまだ龍子と呼ぶのか?」


 そうですね。龍子ではあまりに釣り合いませんね。龍之介様のおっしゃるとおりです。


「そうですね、では………」


 では、と言いましたがこれと言って思い浮かびません。


 ですが、皆さま注目されています。これは何とか絞り出さないといけません。


 しかし、うんうん唸りますが一向に思い浮かびません。私、うまい名前を考えるのは苦手です。


 ああ、どういうのがいいのでしょうか?やはり龍と言う文字は残しておきたいです。


 あっ!私、閃きました!龍と言う字が残り、かつ可愛らしい名前を!


 私は、がらにもなく興奮したように言ってしまいます。


「ドラゴンフルーツ・龍子様がよろしいかと!」


「なんでだよ!!」


「よし決定!!」


「ちょっとまてぇええええええい!!」


 ああ。我ながら可愛らしい名前です。


 ドラゴンフルーツはその名のとおりフルーツです。果物です。果物は名前がなんだか可愛らしいです。


「ちょっと!!名前全然似合ってないんだけど!?それに龍子図々しくも残ってるんだけど?!」


「うるさいドラゴンフルーツ・龍子。いいから始めるぞ」


「いやよくねぇ!!なんだよドラゴンフルーツって!!かっこいい部類のやつなんだけど?!可愛くないんだけど?!」


「よし。準備はすべてそろった。テイク2だ!!」


「待てぇ!!納得してねぇぞ!!俺はまだ納得してねぇぞ!!」


「今回は演劇部監修のもと行う!!それじゃあ、始めよう!!」


「聞け!!俺の!!はなしをぉぉぉぉおおおおおお!!」





 ドラゴンフルーツ・龍子様の嘆きは無視され、いざ本番ですわ。


 監督役の女子生徒が椅子に座りメガホンを口にあて言います。


「それじゃあ、始めま~す!3、2、1…カット!」


「アクションな!!カットじゃねえから!!」


 出だしからドラゴンフルーツ・龍子様のツッコミが入りますが、構わず続けます。


「『茶都穂。君はドラゴンフルーツ嬢をイジメているそうだな。まさかお前がそんなことをするとは思わなかったよ』」


 前回とは違い政宗様は、今度は泣いたりしません。立派ですわ、政宗様。私も負けていられませんわ。


「『私は、そのようなことをしていませんわ。何かの勘違いじゃございませんか?』」


「『そうですわ!茶都穂様はそのようなことをしていませんわ!』」


「『白木院の友人であるお前の証言は信用できない。悪いな貴礼』」


「『まったく。嘆かわしいことだ。学園でこのような事態が起こってしまうとはな』」


「『そうだね。これは退学してもらうしかないかな……』」


 前回とは違いここまではかなり順調ですわ。皆さまの迫真の演技が光っておられます。


「『お待ちください皆様!!私は彼女が罪を認めてくれさえすればそれでいいのです。ですから、退学だなんておっしゃらないでください』」


 ドラゴンフルーツ・龍子様のセリフで一瞬だけ間ができます。


 皆様、肩が震えております。かく言う私も震えております。ですが、皆さまは頑張って続けます。


「『ああ、なんて慈悲ブハッ……いんだ。ドラゴンフルーツ嬢』」


「『心優しいお前らしいなドラゴンフルーツブフッ』」


「『心根が清らかハッ…なあなたらしヒッ……です……ね』」


「『おおらかなっはっはっは…き、君の、ブハハッハハハハ性格が、表れてるよ……』」


 皆様セリフがきちんと言えておりません。でもそれも仕方のないことでしょう。なにせ――――


「裏声が酷いですわね」


「白木院さんそれセリフじゃねぇから!!白木院さんのただの感想だから!!ていうかお前らなに肩震わせてんだ!!セリフも笑わずにちゃんと言えや!!」


「む、無理だ……。お前の裏声が…キモ…面白すぎて…」


「言い直しても意味ねえから!!どっちにしろ馬鹿にしてるの分かるから!!」


「龍之介が笑わせるのが悪いと思う」


「そうだ。貴様はやる気があるのか?前回同様ふざけおってからに」


「もう少し真面目にできないのかい?」


「真面目!!いたって真面目!!超真面目!!お前らよりも真面目!!」


「バカな…真面目にやってあんなに面白い……だと?」


「ああもういいわ!!めんどくせぇ!!続きやるぞ続き!!今度は笑うなよ?!」


「任せろ」


「と言うかお前が笑わせなければいい話なんだがな」


「右に同意だ」


「同じく」


「ああわかったよ!!裏声止めるよ!!普通にするよ!!」


「それはそれで気持ち悪い」


「どないせいっちゅうねんッ!!」


 龍之介様が律儀にツッコミを入れながらも地団太を踏みます。


「とりあえず我慢しろ!!はいじゃあ続き始めるぞ監督!!」


「はいよっ!!3,2,1……ハックション!!」


「くしゃみすんなし!!お前ネタやらなきゃ気が済まないの?!しかもそれ割と使い古されてる感があるんだけど?!」


 確かに、小学生とかが言いそうではありますね。ですが、龍之介様のツッコミはまたしても無視して進行します。


「『ドラゴンフルーツ嬢はこう言っているがどうする?これが最後の温情だぞ?』」


「『何度でも言います。私はやっておりません』」


「『そうか。それでは君には退学を―――』」


「お待ちください!!」


 ここで、貴礼様が台本に無いセリフで政宗様のセリフを遮ります。


 急なアドリブにドラゴンフルーツ・龍子様は困惑します。もちろん私もです。私、アドリブとか苦手です。


「なんだ桜嶺?」


 しかし、政宗様はそんなアドリブにも慣れているのでしょう。セリフに詰まることなく続けます。


「私、ドラゴンフルーツ・龍子様を傷つけないようにと黙っていたことがありますが、こうなってしまっては明かすしかありません」


「秘密?ドラゴンフルーツ嬢の裏声が酷いと言うことならもう周知の事実だが?」


「おい!もう傷ついてる!秘密とやらをばらされる前に俺は傷ついてる!!」


「そんなちんけなことではありません。もっと酷いです。前回の女装が可愛く見えるくらいの恥ずかしくて酷いことです」


「ねえ、これ演技と言う名の俺へのイジメ?!」


「ほう。言ってみろ」


「それは――――――」


 貴礼様はそう言うと、ドラゴンフルーツ・龍子様に近づいていきます。そしてポケットからあるものを取り出すとドラゴンフルーツ・龍子様の顔にかけました。


 すると、ドラゴンフルーツ・龍子様の顔がどろりと溶けていきます。


 いえ、よく見ると、化粧品が落ちているだけのようです。と言うことは貴礼様がかけたのは化粧落としだったのでしょう。


「彼女の顔が魔改造されたものだと言うことです!!」


「な、なんだって~~~~」


「白々しい!驚きの声が棒読み過ぎて白々しい!!ってか、化粧が目に入って痛い!!割と痛い!!」


 目を押さえて悶える龍之介様。


 その姿を見て誰かがポツリと呟きます。


「ドラゴンゾンビ・龍子……」


「「「「ぶふぉっ!!」」」」


 その一言で皆一斉に吹き出します。かく言う私も危ういところでした。口に手を当てて何とか堪えています。


「誰だいらんことを言った奴はあぁぁぁぁぁあああ!!さしてうまくもねぇぞぉ!?」


「やめろ来るなドラゴンゾンビ・龍子!!笑っちまう!!」


「おし戦争だな?!戦争なんだな?!表出ろやぁ!!前回の決着つけてやらぁ!!」


「前回サッカーだったから今回野球な!!」


「バカ!!バドミントンだろ!!」


「なんで最高で四人しかできないやつなんだよ!!バスケだろ!!」


「カバディなら大勢でできるよ!!」


「ねぇ前回からカバディ押してるやつ誰?!めっちゃ気になるんだけど?!」


 また、前回同様の結果になってしまいました。


 私は貴礼様に近寄ります。


「貴礼様」


「茶都穂様。どういたしました?」


「いえ。今回のこの結果に至るまでの経緯が知りたいのです」


 今回。真面目な貴礼様には珍しくアドリブを入れてきたことに私は少なからず違和感を覚えておりました。そのために私はどんな経緯がありこのようなことをしたのかが知りたかったのです。


 貴礼様はにっこりと微笑みながらおっしゃいます。


「実は、今回龍之介様と茶都穂様の持っている台本はダミーで、私たちが持っている台本が本物なのです」


 まあ、それは驚きです。


「なぜそのようなことを?」


「今回は獅童様が『あいつの慌てふためく姿を見てみたい』とおっしゃったので、このようなドッキリを仕掛けてみたのですわ」


「なるほど。政宗様のお戯れの結果ですか」


「ええ。あ、茶都穂様の台本は単なるコピーミスです。ですが、大筋と大した変更が無かったのでそのまま使用しました」


「そうだったのですか。てっきり、私の慌てふためく姿がご覧になりたいから、この台本を用意したとばかり思っていましたわ」


「い、いえ。決してそのようなことはありませんわ!ただのミスですわ!」


「ええ。分かっていますわ」


 私はにこりと微笑むと、じゃれあっている政宗様達を見ます。


「それでは、今回は大成功、と言うことですね」


「え、ええ。そうなりますわね…………………片方は…」


「なにかおっしゃいまして?」


「い、いえ!なにも!」


「?そうですか?」


 貴礼様が何でもないとおっしゃるのでしたらその通りなのでしょう。


 私はにこりとお微笑みながら目の前の光景を見守ります。


 今日も、楽しかったですわ。





 (獅童様が茶都穂様の慌てふためく姿も見たいとおもって計画しただなんて、口が裂けても言えませんわね…)


 はい、そうなのです。今回の目的は二つ。


 一つ目は、先ほど茶都穂様にも言いました通り、龍之介様の慌てふためく姿を見て楽しもうと言う政宗様のドエス心溢れる悪戯なのですが、二つ目の目的は、政宗様が普段驚いたりしない茶都穂様の慌てふためく可愛い姿を見たくて、このようなことを計画したのですわ。


 まあ、結果は達成率五十パーセント、と言ったところですわね。


 茶都穂様の慌てふためく姿は想像するだけでも可愛らしく身もだえする程なのですが、やはり実際に見てみたいと私も思いました。


 ですので、今回は少し残念に思いますが、萌袖で猫舌という新たなバリエーションが増えたことは重畳ですわ。


 今度お願いしてみましょう。


 その時は動画と写真を撮って保存用観賞用布教用と作成して、各所に配り茶都穂様の可愛らしさを日本中に、ゆくゆくは世界中に――――


「貴礼様?お顔が赤いようですが、どうかいたしましたか?」


「い、いえ!大丈夫ですわ!」


 いけません。妄想のし過ぎで火照ってしまいましたわ。自重しなくてはいけませんわね。


「そうですか?具合が悪いようでしたらおっしゃってくださいね?」


 そう言って茶都穂様はにこりと微笑みます。


(はうわっ!!)


 そのほほえみだけで私はもう天にも昇る気持ちですわ!!ご褒美ですわ~~~!!


 



 今回はもちろん学校側からのお咎めはありません。ですが、龍之介様はしばらくの間、先輩後輩関係なく、ドラゴン、ドラゴンフルーツ、ドラゴンゾンビと好き好きに呼ばれました。


 めでたしめでたし、ですわ。


「めでたくねぇから!!綺麗にしまったみたいな顔しないでくれる?!」


「めでたしですわ」


うまくまとまんなかったと思いますはい。

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