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85話 厄介な半魚人

半魚人のフォルマリン漬けの瓶を見ながら伊集

院は千秋に微笑んだ。


「いずれこの海の生物たちとひと悶着起きます

 よ」


「ひと悶着?」


「千秋さん達が名付けた半魚人、これからこの

 生物を半魚人と呼びますが、この半魚人雑食

 ですが主に人を好んで食べます」


「半魚人の研究も進んでいるの?」


「勿論です。もっかのところ最優先課題ですから」


千秋は黙ると、少し考え、慎重に言葉を選んだ。


「研究の目的は、グールの餌が無くなるから?」


「あはは、そうじゃないですよ」


横で雪も吹き出しそうだ。


「グールの為じゃありません。人間の為です。半

 魚人の食欲は異常です。本体が1000匹の分身を

 作り出す能力には莫大なエネルギーの消費が必

 要です。そのエネルギー確保に地球上の生物が

 危険にさらされています。」


「でももうやっつけて、いないわよ」


「半魚人はあの一匹だけじゃないわよ」


雪が口添えした。


「えっ、まだいるの?」


頷く雪に


「この化け物は海で生きてるんじゃないの、それっ

 ぽい形してるから」


メイサが力也を押しのけ、ホルマリン漬けの半魚

人を凝視した。


「手足に水かきがついてるし、水中の生き物よね」


「進化して地上でも活動できるんです。というよ

 り最近は地上での活動の方が多くなっています」


「今、どれぐらいいるの?」


「正確な数はわからないですが、私達の調査では

 少なくとも十万匹はいると思います」


千秋は指を折って何やら計算すると


「じゃあ実数一億匹になるってこと」


本体が1000匹の分身を作り出すことができるの

で、戦力としては1000倍の計算になる。


「もっと厄介な事は、その分身能力です」


「どうゆう事?」


千秋とメイサは雪を見た。

雪は伊集院にふりむくと、伊集院はおおきく頷い

た。

喋っていいと言うことだ。

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