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80話 笑い話にもならない話だ

「さて、積もる話は後にしてもらえないかな」


銀グールが三人を見た。


「なんであいつ狐の面なんかかぶっているんだ

 ?」


力也が首を縮めると、銀グールに敵意を示した。

今にも飛びかからん勢いだ。


「やめなさいよ、力也」


「私もそう思うわ、大体失礼じゃないの、二人

 のレディーを前に、お面かぶったままなんて」


メイサも力也の味方をした。


「雪さん」


千秋がすがるように雪を見ると、雪は一歩前に

踏み出し


「自己紹介するわ、私は篠原雪、あの先生の助手、

 で彼は」


そこで銀グールは突然、面を取った。


「あっ!」


メイサが口を押えると


「伊集院先生」


メイサ達が集めた資料の保管と再検査をしている、

伊集院研究所の所長だ。


メイサは何度も研究所には足を運び、直接話をし

たことは無いが遠目からは見たこともある。


「嘘・・・」


伊集院研究所は、人間のデーター管理をする日本唯

一の研究所だ。

世界中の研究結果もここに集約されている。


メイサが人類の科学者で自分より優れていると思っ

ているのは、浜田と、この伊集院実朝博士の二人し

かいない。


その博士が、グールだとは。


もしそうなら、人類の情報を、グールにわざわざ渡

していたことになる。


メイサ達が開発したグール退治用の弾情報も、おそ

らく浜田が伊集院に渡しているはずだ。


スパイと言うより、もしここが、伊集院研究所なら、

研究所そのものがグールの巣窟だったと言う事にな

る。


笑い話にもならない話だ。

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