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7話 S級グールの能力はどれほどなのか

「幽厳何を悩んでいるのよ、早く退治するわ

 よ」


幽厳が悩んでいるのを見て、千秋が飛びかか

ろうとするのを、幽厳は今度は厳しく止めた。


「やめろ、とにかくやめろ!」


幽厳は千秋の腕をつかみ、後ろに戻した。

竹内力也も不思議そうに幽厳村正を見守って

いる。


いつにない慎重さだ。


「私達では倒せないと言うの」

「Sだ、あのグールはSタイプだ」


吐き捨てるように幽厳村正が言うと


「S?」


千秋と力也は目を見合わせた。


「Sって、噂レベルの話でしょ」

「昨日の会議で正式に存在が確認された」

「存在が確認されたって、、」


栗原千秋は後退すると、唾を飲み込んだ。


「正式って、じゃあ都市伝説みたいに流れて

 いたあの噂は」

「すべて真実だ」

「すべて真実って、能力が従来のグールの三

 倍はあるってあの話、本当なの」

「本当だ」


隠していると千秋が本当に飛びかかると感じ

たのだろう、幽厳村正は又吐き捨てた。


「おいおい、嘘だろうその話」


力也も女の手を引きながら、近づいて来た。


「あいつらの実力は?」

「S級のグールと戦って帰って来たハンタ

 ーが未だいないから詳しい実力はわからん」

「それって半端なく強いって事でしょ」

「だから待てと言ったんだ」


幽玄の視線は油断なく三体のグールに向いて

いる。


「まず俺が相手をする。その実力を見て、

 千秋戦法を決めてくれ」


千秋が相手の弱点を見極める術にたけている

ことを幽厳村正は知っている。

とにかくどの程度強いのか、まずは見極める

必要がある。


ためらう千秋を見て


「どうした千秋、S級と聞いてビビったのか」

「そうじゃないの、何故S級の話を私達にし

 てくれなかったの」


一瞬顔を歪めた幽厳村正だったが


「発表は本部の指示が出てからと通達が回って

 いたからな、すまん、言うわけにはいかなか

 ったのだ」

「規則は破る為にあると日頃うそぶいている幽

 厳らしくないわね」

「役職がつくと色々難しいんだ」


この話はもう終わりだと、言わんばかりに幽厳

村正は一歩前に出た。


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