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57話 千秋は小さく呻いた

「もう雪さんその現れ方やめてと言ったでしょ」


華も連れてきている。

華は突然自分の居場所が代わったことに驚いて

いた。


「どう、わかった」

「わかるわけないでしょ」


少しつっけんどんに言うと


「昔からあなたには相手の弱点を見極める才能が

 あったじゃないの」

「それとこれとは違うでしょ」

「違わないわよ」


雪は華の頭を撫でながら、力也と翔太の闘いぶり

を見ている。


「特にね」


少し微笑みを浮かべると


「あの半魚人に関しては、あなたには絶対本体を

 見極めることができるはず」


意味深な言葉を囁きかけてきた。


「どうして」

「見るんじゃないの、感じるの、あなたの感性に

 あなたの心を同調させてみるの、そうすれば囁

 きかけてくれるはずよ、あなたの心の応援者達

 が」


「応援者?」


いよいよ意味不明な事を言ってくる。

しかし雪が無駄な事を言うはずが無いことは、そ

れこそ感性でわかっていた。


ならば試してみようじゃないか。

見るのではなく、感じる。

心の中で感じ取ってみようじゃないか。


千秋は目を閉じた。

心の中がざわめき立っている。

何なんだ、このざわめきは。

苛立とも違う。

恐れや、恐怖でもない。

不思議な感覚だ。


一度深呼吸をしてみた。


ふと思い出し、ネックレスを握り唱えて見た。


「変われるのよ、人は変わることができるのよ」


「あっ」


千秋は小さく呻いた。

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