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47話 運命が私を導いてくれるはず

「わかったわ、じゃあ、先が見えるようになる

 まで、力也に守ってもらうことにするわ」


「そうが」


力也が破顔した。


「誓うよ、俺、命に代えて千秋を守ってやる」


「力也」


「なんだよ」


「そういうセリフは恋人かなんかに言うものよ」


「馬鹿野郎、冗談言ってる場合じゃないだろうが」


力也の顔が真っ赤になった。


「でも、私反乱軍には入らないわよ」


少し黙ったままの力也は


「好きにしろよ、他に何か当てがあるのか?」


「何もないわよ」


「あのなあ」


「はい、待った」


千秋は力也の言葉を遮ると


「力也って運命信じる?」


「運命?なんだ、それ」


「私ね、今ね、何だか運命と言う波に乗っかって

 る気がするの、私が何かをしなくても、運命の

 方が私にすり寄ってきて方向導いてくれる気が

 するの」


しばらく考えていた力也が


「馬鹿野郎、それは成り行きにまかせるって事じ

 ゃないか」


「そういう意味ではないんだけどなあ」


千秋には確信があった。


今日と言う日はおかしい。

おかしいというより、急激な変化の日だ。

千秋自身は何もしてない。

災難と言うか(出来事)が向こうから寄ってき

ている。この感覚は本能でまだ続いている気が

するのだ。


だから千秋が敢えて何かをしようとしなくとも、

運命の方が勝手に千秋を誘ってくれる気がして

ならないのだ。


「じゃあ具体的には、今からどうする気なんだ」


「まずは外に出る」


「はあ?」


「外に出ると、多分運命が私に新しい何かを運ん

 できてくれるはず」


「千秋、お前頭大丈夫か」


「そう思うなら、試してみる?」


千秋は立ち上がると


「ここのお勘定頼むわよ、私先に出てるから」


ゆっくり外に出た。

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