40話 邪神隊
「テストはどれぐらいしたのだ」
「数回」
「たった数回か」
「あまり大っぴらにすれば噂が広がるでしょ」
「誰がした」
「邪神に決まっているでしょ」
邪神隊は幽厳村正、直轄のチームで幽厳村正の
指示でしか動かないチームの総称だ。
邪神隊があるらしいという噂はハンターの中でも
噂にはなっていたが、その実態を知る者は少ない。
「俺は指示をした覚えがないが」
「普通のグール退治の一環としてやっていたから
幽厳の指示はいらなかったの」
邪神隊と言う名ではあるが、一つのチームではな
く、いくつものチームの総称名で、幽厳が指名し
たチームだけが邪神隊となる。
邪神隊は、幽厳村正直轄のチームで、人からは幽
厳村正の私設部隊と恐れられていた。
しかし、邪神隊自体も通常のハンターチームであ
るから、一般業務としては、ハンター狩りが主業
務で試験はその活動中の一環として行われていた
のだ。
「具体的にはどのチームを使った」
「零隊に決まってるでしょ」
零隊とは、邪神隊の中でも特に秘密性の強い仕事
をこなす隊で、その残虐性はハンターの中でも群
を抜いていた。
「シマは何と言っていた」
シマとは零隊の隊長で、中島勇二の事だ。
残忍な性格で、殺したグールの数を腕に入れ墨で
残しており、一度凶暴性を表に出すと、誰彼みさ
かいなしに殺しまくる。
まさに邪神隊そのものを表している男だ。
「なら邪神隊の連中はその弾の事を知っているん
だな」
「当然でしょ」
幽厳村正が複雑な顔をしている。
「どうしたの?}
「邪神隊の中にも反乱軍のスパイがいる」
「嘘!」
「本当だ、この話は反乱軍にも知れ渡ってると思
った方がいいな」




