表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

213/253

213話 面白いぞこの女

丸山は軽く千秋の攻撃をかわした。

攻撃とはいえないくらい鈍い攻撃だ。

こんな攻撃でどうするというのか、逆に不気味

になる。


千秋は攻撃をすると直ぐ藤木の元に戻った。

外見は治ったが意識はないままだ。


そんな千秋を見て、丸山はフト思いついた。


藤木をいたぶってみるか。

そうすれば千秋と言う女も何か変化を見せるか

も知れない。


そう思った瞬間だった。

背筋に冷たいものが流れた。

感じたことない(気)だ。

辺りを見渡すが誰もいない。

ひょっとしたら、篠原雪が来たのかとも思ったが

気絶している藤木と栗原千秋しかいない。


何かがおかしい。

時折感じる莫大な気の圧力・・・

何なんだ。

誰か他にいるのか。

もう一度周りを見渡してみた。

やはり誰もいない。


栗原千秋は藤木の前で両手を広げ、丸山を睨ん

でいる。


やはりこの女か?

丸山は腕から無数の矢を飛ばしてみた。

千秋はそれをことごとく跳ね返した。


「ん?」


気を発せず、この女は飛んでくる矢をはじき返す

ことができるのか。

面白いぞ、この女。


丸山は黄ばんだ歯を出して舌なめずりをした。

興味の対象が変わった。


藤木を殺るのは後でもいい。

まずこの女をいたぶってみるか。

しかし、殺すことはできない。

あの男に生きたまま渡す約束をした。

まあ、しかい、殺さなければいいんだ。

楽しませてもらうか・・・


丸山笑顔を浮かべながら、ゆっくりと、千秋に

近づいた。


「楽しもうじゃないか、姉ちゃん」


黄ばんだ歯からは、濁ったよだれが滴り落ちて

いる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ