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188話 やばい怒らせ過ぎ

「ちょっとなにするのよ」


内から弾を弾けさせられ千秋の身体は一瞬膨れ

上がったが、すぐ元に戻った。


「それがわざわざ助けに来た人にする仕打ち」


「助けてなんて私言ってないし」


「あーら、誰かしら今膝小僧抱えて震えてたの」


「寒いから縮こまっていただけよ」


「ふん、なんでもいいから早く正気に戻りなさい」


「いちいちうるさいわね、ぶつわよ」


「メイサ言っておくけど、今あんた本当に私を攻

 撃したのよ、私が強かったからよかったものを、

 普通の人なら死んでいたのよ」


「ほら白状した。私より強いと思ってる事」


「あは、ばれたか」


「頭来た、もう許さない、勝負しなさい勝負を」


メイサの顔には正気が戻っていた。

正気よりもさらに強い怒りが。


言うが早いかメイサは銃を乱射すると、もう片方

の手を剣に変え、弾をシールドで避けた千秋に突

きかかった。

 

その剣を素手で掴んだ千秋は


「何この生ちょろい剣、土で出来てるんじゃな

 いの」


途端、剣が爆破し粉末が千秋に振りそそぐとそ

の粉末が一気に爆発した。


「きゃ!」


千秋は全身火に包まれた。

一瞬メイサの表情が固まった。

やり過ぎたと思ったのだろうか。

しかし、千秋が火だるまになりながら、それを

まるで薄皮を剥すように剥ぎ取ると、メイサと

の間合いを開けた。

 間合いは完全にメイサの距離だ。


「あんたねえ、何度言えばわかるの、私が手加

 減して遊んであげてるのに、何よ本気で、ま、

 メイサごときが本気になっても私には全然通

 用しないけどね」


またメイサの身体から赤い陽炎が立ち上った。


「やば」


千秋は全能力をシールドに注ぎ込んだ。

半端ないエネルギーがメイサの身体から放出さ

れている。

聞いてないよう・・あんなに強くなるなんて。


「怒らせ過ぎたか・・、まったくもう、なに

 よ、力也と言いメイサと言い、あのわかりや

 すい怒り方は」


途端、すざまじい衝撃が千秋を襲った。


「じょ、冗談じゃないわよ、こんなのシール

 ドで防げないわよ」


千秋のシールドは粉みじんに粉砕されると、

メイサの怒りの攻撃が千秋をグルグル巻きに

した。


「やば、、ちょいメイサ、手加減しなさい、私

 ・・・」


千秋はそのまま闇の底に深く、深く沈み込んで

しまった。

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