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150話 王子様

「元木博士は考え方を変えるべきです、人は変わ

 れるはずです、変わらなきゃいけないんです」


藤木のこの言葉に千秋が敏感に反応した。


この言葉、聞いたことがある、いや今や千秋の

座右の銘にすらなっている。


遠い昔、千秋を救ってくれた王子様が言った言葉だ。。


「千秋どうしたの?顔が真っ赤よ」


火照るのだ。

身体中が熱くなり、顔が火照ってくる。

藤木がやはり・・・まさか

いや、やはりそうだ・・

いや・・・まさか・・・


「千秋ちゃん」


雪も驚いてシート越しに千秋の額に手を置いた。


「熱はないみたい」


「あっ、大丈夫です、急に疲れがどっときたみた

 いで、ホント、大丈夫です」


言いながらも千秋の視線は藤木のうなじに注がれ

たままだ。


「なんか千秋おかしいよ」


メイサが本気で心配している。

雪は藤木と千秋を見比べ、少し微笑むと


「千秋ちゃん疲れているみたいだから、さ、皆

 さん少しこのまま寝ましょうか、第三アジト

 まではだいぶかかりますから、ゆゆっくり休

 憩できるはずよ」


雪の提案で、運転している藤木を除いて全員が

寝ることになった。


千秋もすぐ目を閉じた。

閉じなければ藤木から目が外せない。

気になって仕方がないのだ。


藤木があの時の、千秋を助けてくれた、王子様

じゃないかと。

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