133話 反逆者じゃない、革命軍だ
「じゃあ決定ですね」
雪が三人に北王子母娘を救いに行くことを確
認すると力也が一歩前に出た。
「その前に少ししたいことがあるあるんです
が、ちょっと外出していいですか」
「どこに?」
メイサが素早く反応した・
「お前には関係ない」
「関係大ありよ、今外に出て筋肉お化けがや
られたら私を誰が守るのよ」
「よく言うよ、お前はあの男に守られたいん
だろ」
藤木を指さす力也に
「あーーら、力也ちゃん妬いてるの」
「馬鹿野郎、そんなんじゃねえわ」
「じゃあ何で出て行くのよ」
「だからお前には・・・」
「仲間の安否が心配なんでしょ」
千秋の言葉に力也の顔がくしゃくしゃになっ
た。
反逆者のスパイとしてハンター組織に潜入し
ていた力也だが、幽厳村正には完全にばれて
いた。
反逆者組織のアジトが特定され、急襲されて
いる、事前に逃げろと力也が連絡したものの
その後の消息がさっぱりわからない。
優しい力也の事だ。
ズート気にかけていたに違いない。
千秋はそう思い当てずっぽで言ってみたのだ。
力也はわかりやすい。
感情がそのまま表情に出る。
今千秋に、反逆者たちの安否を指摘されると、
思わずそれまで心の底に溜めていた感情が顔
に出てしまったのだ。
「何なら、力也は反逆者組織に戻ってもいい
のよ」
千秋の提案に
「反逆者、反逆者と言うな、俺たちは決して
反逆者なんかじゃない。ハンター組織を滅茶
苦茶にした幽厳村正を倒そうとしていただけ
だ、革命軍と呼んで欲しいな」




