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120話 あの時の彼ではないのか

結局千明は自分たちがグールか人間か答えを聞

きだすことができなかった。


しかしこれでよかった気もする。


グールだと言われれば恐怖であるし、人間であ

ると言われればじゃあ、何故拳を武器に変える

ことができるのか、又新たな悩みが出てきてし

まう。


今はっきりしていることは一つ。

千秋達はもう、ハンターとして人間の世界に戻

ることはできないと言う事。


千秋は深く息を吐いた。


とにかく今を生きなければ。

人間でもグールでもいい。

今を生きてこそ、明日があり、その先には必ず

未来がある。未来は明るい、そう信じてさえす

れば必ず何かが起きるはず。


メイサを見、力也を見ていると思わず笑みがこ

ぼれる。

ハンターアカデミーで偶然一緒になったこの三人、

運命と言うものが必然と直結しているならば、ま

さに自分達は運命で、いや必然で結ばれている仲

間なのかもしれない。


何故ならば、安らぐのだ。

メイサも、力也も、そばにいてくれるだけで心が

休まるのだ。これこそが、生きてる証ではないの

か。


千秋はフト横を見た。

藤木直人が隊員に何やら指示を出していた。


綺麗な横顔だ。

イケメン好きなメイサが浮かれるはずだ。


ふと、千秋の記憶に蘇るものがあった。


見たことがある、この横顔、どこかで。

気のせいか・・・

いや、間違いない、記憶の糸を手繰らずとも、懐

かしい記憶が蘇ってくる。


彼か?

あの時の彼ではないのか・・


千秋の視線は藤木直人に釘付けになった。

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