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113話 嬉しそうに笑った

グールの天敵ハンターの千秋に藤木は会いたか

ったと言う。

意味が分からない。


千秋の質問に藤木は雪と伊集院を見た。

答えていいのか悪いのか、考えあぐねているよ

うだ。


「あなた達ハンターが戦っていたのは元木一派

 のグール、私達とは戦ってないの」


雪が伊集院の顔を見ながら答えたが、何か歯切

れが悪い。


「おいお前、いつまで千秋の手を握ってるん

 だよ」


又、力也がしゃしゃり出てきた。


言われて千秋は思わず手を放した。

手を握ったままだったからだ。

顔が少し赤らんでいる。


「ご、ごめんなさいね」


「いえ、すみません。私の方こそ」


藤木は大きく礼をした。


「あのなあ、千秋もメイサも正気に戻れよ、あ

 いつら、全員グールなんだぞ、俺たちの敵な

 んだぞ」


確かに力也の言う通りだ。

何一つ間違っていない。

しかし変なのだ。


ハンターの時感じていたあの妙な殺伐感が、ここ

にはないのだ。むしろ安心感さえ感じる。

だからこそ、現れたグールに立ち向かい、ブース

にも勝てたと言う実感がある。


力也が言うように、目の前にいる雪や直人に

(敵)というイメージが湧いてこないのだ。


「ブースの死骸がないのですが、どうされたん

 ですか」


伊集院が話を戻してきた。


「千秋が燃やしちゃった」


メイサがぽつんと言うと


「燃やした?」


雪が目をしば立たせた。


「こう、手から光り出して、ボット」


メイサがおどけながら、千秋のやった戦い方

を再現して見せた。


雪と伊集院は顔を見合わせると、一度深く頷


「なるほど、最後の掃除は千秋さんの炎光線

 で掃除されたと」


伊集院は、ほっほっほっと笑った。

確信がいったようだ。


「ブースの研究もしたかったのですが、燃え

 しまったらしかたありませんよね」


嬉しそうに又笑った。

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