表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

102/253

101話 ここまで濡れたのは誤算だけど

メイサが囮になりブースを引き付けている間に

力也は千秋に駆け寄った。


凍った千秋はピクリともしない。

しかし様子がおかしい。


氷の固まりの中の方がピンクに光っている。

しかも表面の氷が溶けだしている。


突然ミシリと氷にヒビが入ると、小さく爆ぜ、

中から千秋が出てきた。


「大丈夫か千秋?」


「わかったわ、あいつの弱点が」


「わざと氷を浴びたのか」


驚く力也に、悪びれもせず頷くと


「だって、解析してみないとわからないでし

 ょ、あいつの光線」


「馬鹿、凍っちまったらどうするんだ」


「大丈夫、周りにシールド張ったから」


「だから、そのシールドが破られたら」


「破れなかったからいいじゃん」


あっけらかんとした、千秋に力也は憤然とした。


「千秋はもっと、冷静沈着な奴だと思っていた

 が」


「何言ってるのよ、これでもちゃんと勝算ありと

 思ってあいつの冷凍光線浴びたんだから」


その割には体中がびしょびしょだ。

顔に付いた水滴を払うと


「ここまで濡れたのは誤算だけど」


頭を掻いた。


「驚かせないでくれよ」


首を振る力也に向かって、遠くからメイサが叫

んでいる。


「ちょっと、いい加減にして、いつまでこのゴ

 キブリと遊ばせておくつもり」


「いかん、忘れてた」


力也が慌ててメイサの方に向かおうとした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ