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9話 始まった戦い

三人のグールは陣形を変えた。


横に並んでいた三人が縦に並び替えたのだ。


千秋達は陣形を変えたグルーを見ながら顔を

見合わせた。

再度グールをよく見た。


人間の形をしているが、まるでおぼろげだ。

周辺からまるで燃えているように炎のような揺

らめきが見える。


内部は影絵のように黒くなっているので顔の表

情は見えない。


人間が燃えている、まさにそんな状態なのだが

それぞれのグールの色が違う。


一人は白、残りは赤と青。

それらが揺らめいているのだ。


幽厳村正はゆっくりと縦に並んだグール達に近

づいっていった。

武器はまだ出していない。


「ちょっと」


慌てて止める千秋に


「お前らは動くな」


再度念押しすると、更に近づいていった。


グールとの距離が三メートルほどに縮まった時

いきなり中央の赤いグールが飛び上がり幽厳に

向かってきた。


しかしその勢いは突進というより、ふわりとま

るで、幽厳をおちょくるようにゆらゆらと彷徨

う近づき方だ。


幽厳が兆発に乗らないと感じたのか、赤グール

の腕が伸び搦め取ろうとした時、幽厳村正の剣

が一瞬光り、又指輪に収まった。


赤グールの腕がコンクリートの上に切り落とさ

れ、霧のように砕け散るのを見ると、赤グール

は切り落とされた腕を振った。

するとそこからまたたく間に切り落とされた部

分が復活した。


「見ろ、復活が早いぞ」


言いながらも幽厳村正をその位置を、千秋が守

る赤ん坊を抱いた女の位置に移動した。


しかしそれよりも早く白グールがその位置から

瞬間消えると、千秋の前にフッと現れた。

まさに瞬間移動だ。


続けざま白グールは腕の先を剣に変えその先で

千秋の胸板を貫いた。

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