表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東さんと近藤くん  作者: 月鳴
本編
4/7

きえゆく星の灯


 その日は一つの星が死んだ夜でした。それは金星や北極星よりもキラキラ輝いて、星の最期はなんでこんなにも美しいのかと思わずにはいられませんでした。



「で、近藤くん、」

「何かな?」

「あの星の名前って何?」

「知らないなぁ」

「近藤くん、」

「どうかしたか?」

「何故教授もいるの?」

「おや、私が居ちゃマズいのかね」

「そういうことではなくて、」

「ならば良いじゃないか」

「…そうですね」

「諦めが早いな」

「だって教授だもん」

「そうだ、私は教授だ」

「相変わらずウザいですね、教授」

「相変わらず辛辣だな、近藤くん」


「あー、星キレイだなー」


「まったくだ」

「右に同じ」

「(二人とも星は好きなんだな)」



 わたしはずっと昔に死んだ名前も知らない星の光をじっと見つめていました。教授と近藤くんは、その脇で、あの星はいついつのビックバンで生まれたのだ、とか、向こうの星座の所以はなになにだ、とかお互いの星に関する蘊蓄を披露しあっています。静かに星を見られないのか、この人達は。



「時に近藤くん」

「なんでしょう」

「彼女を譲る気にはなったかな?」

「意味がわかりません」

「そうか」

「……………あの、」

「なんだね?」

「教授は、…わたしがすきなんですか」

「この気持ちを言葉にするならば、そういうことだな」




(あずま)くんはどうなんだ?」



 教授、趣味悪いですね。自分で言うのもなんですけど。




きえゆく星の灯




 このなんとも言えない気持ちごと星が攫ってくれれば良いのに。









(わー、教授ロリコンー)

(近藤くん。私はこう見えてまだ若い)

(そういう問題じゃ…)

(なら問題は何かな?東くん)

(わたしの気持ちですよ)

(ていうか俺、セリフ盗られた)





END

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ