4話 え?
エイプリルフールネタではありません。
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改稿
俺はでか兎の追撃から逃げ、街に飛び込んだ。
『第二の街セカンディアに、到達した者が現れました』
辺り一面に響き渡る声。
そして、今度は頭の中に声が響いた。
『第二の街セカンディア発到達おめでとうございます。報酬として、セカンディアのスキル屋で使える、スキル一つ無料券と、東の草原ボスである、キラーラビットのレアドロップ、セカンディアへの通行券を3枚送らせて頂きます。今後も、チートスキルオンラインをお楽しみ下さい』
『条件を満たしたので、称号 魔物の闘わぬ者を取得しました。』
「………………………………………………………………………………………………は?」
うん。なんかおかしい。最初の街に逃げ込んだはずだよね?俺。
なんで第二の街にいるんだ?
うん、一旦落ち着こう。これまでの出来事を思い出してみれば何かわかるかもしれん。
まず、6:30起床…って、こんなのいらん!
えーと、多分ボス部屋までは問題ないはず。
んで、ボス戦は…まず、キラーラビットが突っ込んできて、それをよけて反対側に陣取って、その直後後ろの穴から逃げただけだし、特になにも問題は…って大有りじゃん!
兎の突進避けて反対側へ行ってたのに、その後ろから逃げるって、入って来たのと反対側から逃げとるやん。
あー、だからボス部屋の外まで追っかけてきたのか。そりゃボス無視して先進んだら、追っかけるに決まっとるよな。このゲーム、ボス倒さないと次の街に入れないんじゃなかったのかよ。ていうか、運営がボスを倒さないと先に進めないようにしてればそれでよかったんじゃ…
ま、これでなんでセカンディアに着いたのか分かったし、報酬に移ろう。
スキル屋で使えるスキル一つ無料券は、セカンディアから新しくできたスキルを買える店で、スキルを一つ無料でもらえるらしい。
次のボスのレアドロップってのは、キラーラビットを倒したときに低確立でもらえるらしい装備品をもらえるらしい。キラーラビットを倒してないのに、もらってもいいのだろうか。まあ、有難く頂戴するが。性能は、こんな感じ。
殺人兎の腕輪
VIT+10
AGI×1.2
走り、跳躍スキルの効果に、+10%補正
素晴らしい。
俺にピッタリな装備だね。 もちろん装備しておく。
さて、次だ。セカンディアへの通行券。
これがあれば、あそこのボスのキラーラビットを倒さなくても、この街に入れるらしい。
うーん、一枚は十六夜、もう一枚は、牛丼に下ろしぽん酢がのるならショウだろうけど…
ラスト一枚はどうすっかなー。売る?いやでもなんか嫌だな。うーん…あ!装備作ってもらってそれと引き換えでいっか。
うし、次だ。称号ってのは、取り扱い説明書曰く、何かしらの条件を満たす事で入手できて、持ってるだけで何かしらの効果をもたらすものらしい。今回の場合は、
闘わぬ者
敵のホーミング攻撃の、ホーミング効果を無効かする。
一部を除く、自身より低レベルのアクティブモンスターが、攻撃を仕掛けて来なくなる。
こんな感じだ。
なかなかに凄い効果だと思う。
効果をOFFにすることも出来るらしいが、今のところ切る必要はないので、そのまま置いておく。
「さて、これで報酬については見終わったし、スキルでももらってくるか」
そう呟き、俺は地図を頼りにスキル屋を目指して歩き始めた。
「ごめんください」
「いらっしゃい。どのスキルにしますか?」
あれから5分程、俺がスキル屋に入ると、かなり高度なAIを使っているらしく、人間味のある喋りで挨拶が返ってきた。
それは置いといて、目の前にある販売スキル一覧に目を向けると、沢山のスキルが書かれていた。剣術などの武器スキル、火属性魔法などの魔法スキルなど、多くのスキルがあったが、俺の目を引くスキルが二つあった。
一つは跳躍スキル。これは、殺人兎の腕輪の効果で、スキルの効果が10%上がるので、かなり有用なスキルだと思う。
もう一つは、テイムスキル。これは、ただ単にモンスター引き連れて闘うのってかっこいいからだ。一種の憧れである。
「うーん…よし!決めた。このスキルください。お代はこの券で」
「はい。テイムスキルですね。スキル一つ無料券をお使いになられたので、無料で差し上げます。」
「ありがとうございます。」
「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」
俺がテイムスキルを選んだ理由、それは値段だ。跳躍スキルが千円なのに、テイムスキルは一万もした。今回は、値段関係無く一つ無料なので、値が張るテイムスキルを選んだというわけだ。
『特殊条件クリア。称号闘わずに、テイム確率20%上昇の効果が追加されます』
なんか恐ろしいシステムアナウンスが聞こえてきた。wiki曰く普通にテイムを使ったら10%成功するかどうからしいのに、20%上昇とか、頭おかしいんじゃないだろうか。まあ、有難く頂戴するが。
それはさておき、取り敢えず勝利報告も兼ねて、牛丼のトッピングとセカンディアへの通行券の取り引きの為に、ショウに連絡とってみますか。(フレンド登録をしていなくても、リアルのメルアドを使って連絡を取ることは可能)
★☆★☆ ショウ
「っらぁ!」
テッテレー!
片手剣スキルのアビリティ、スラッシュが兎に炸裂し、兎が光になって霧散した。
どうやら、レベルも上がったようだ。
「レベル5になったし、そろそろ奥地に行くか」
ピコン!
『メールが一件届きました。メニューから確認してください』
「ん?メールか。誰からだ?」
差し出し人 ハンゾー
宛先 ショウ
題 ざまあみろ!
本文
ようショウ。頑張ってるか?お前の事だから呑気に狩りでもしてるんだろうな。
さて今回の用件だが、取り引きをしないか?
ショウには悪いが第二の街セカンディアに先につかせてもらった。この時点で牛丼は俺のものとなったが、この牛丼をおろしポン酢牛丼(特盛り)にしてくれるなら、セカンディアへの通行券をやろう。
財布とゲーマーの心に相談して、よく考えて決断しろ。タイムリミットは、あと30分だ。それを過ぎれば他のやつに売る。
いい返事を期待しているぞ。 じゃあな
「は!?あいつもうついたのかよ、幾ら何でも早すぎだろ。サービス開始から1時間たってねえぞ!いや、兎に角、負けちまったもんは仕方ない。セカンディアへの通行券か…はぁ、暫く節約しないといけないな〜」
理不尽な友人の攻略の早さに悪態をつきながら、俺はハンゾーへ返事のメールを送った。
★☆★☆ ハンゾー
ショウにメールを送ってから数分、俺は始まりの街の中央広場にある掲示板の前に立っていた。
お?ショウの奴から、返事が返ってきたな。流石ゲーマーだよ。決断が早い。これで十六夜に上げるのを除いてあと1枚。俺の思惑通りにいってくれればいいのだが…
今俺の目の前にある掲示板、これは他のプレイヤーに何かを伝えたり依頼するのにも使える。ここに俺はある書き込みをした。
プレイヤー名 ハンゾー
依頼 短剣の作製
報酬 第二の街セカンディアへの通行券
備考
攻撃力よりも、agiへの補正が付くものの方が有難いです。
明日17時までに最も良い装備を作ってくれた方に、通行券を差し上げます。
うし、こんなもんでいいだろう。
これで明日にはいい装備が手に入るはずだ。
次はテイムスキルを試しに行くか。場所は…草原の奥地でいいか。
テイムという新たなスキルへの期待を胸に、俺は草原の奥地目指して駆け出した。
名前 ハンゾー
LV1
性別 男
職業 無職
種族 馬鹿 ( 竜人)
スキル
短剣 Lv1
投擲 LV1
走り LV4
索敵 LV2
視力強化 LV2
テイム LV1
モンスターをテイムできる
チートスキル
付与術
こんなことじゃあ死ねない
速くなりたい
ステータス
str 1
vit 1
agi 71
dex 55
int 10
mid 1
※スキルによる補正は除く
称号
闘わぬ者
敵のホーミング攻撃のホーミング効果無効
一部を除くアクティブモンスターが先制攻撃しなくなる
★☆★☆
4話終わっても闘わない…
次こそは戦闘させれたらいいなー
ご質問ご感想お待ちしています
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