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uneasy syndrome

作者: 月白 深夜

不純でしょうか

何もかもを投げ出して

この身一つで駆け出すほどに

貴方を愛せない私は


触れてしまいたい

その熱が肌に食い込んで

私をがんじがらめにするのを望み

溺れてしまいたい

その甘さに酔って

すべてを忘れてしまうことを望み

そしていつも

それを怖れている


捨ててしまえば戻れない

臆病な私は

いつも逃げ道を探していて

真っ直ぐ前を見据えることができなくて

手に負えないほど広いこの世界の中

貴方で視界を埋めてしまうことは

どうしても怖いから


零れる愛しさを掬うたびに

気付いてしまう

想いを飲み込むほどに膨れ上がった

曖昧で冷たい不安の形

だって私は雑多なこの世界に生きていて

そのどれをも捨てることのできない

ありふれた人間で


愛しています

けれど

貴方をすべてと言えない私は

不純でしょうか

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― 新着の感想 ―
[良い点] >その熱が肌に食い込んで 個人的にはこの一文が深夜ちゃんらしくて良いです。 [一言] 葛藤の正体は基本、享受と逃避ですよね。 しかし逃避が悪しきものとは限らない。自分の気持ちに傾力できない…
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