uneasy syndrome
不純でしょうか
何もかもを投げ出して
この身一つで駆け出すほどに
貴方を愛せない私は
触れてしまいたい
その熱が肌に食い込んで
私をがんじがらめにするのを望み
溺れてしまいたい
その甘さに酔って
すべてを忘れてしまうことを望み
そしていつも
それを怖れている
捨ててしまえば戻れない
臆病な私は
いつも逃げ道を探していて
真っ直ぐ前を見据えることができなくて
手に負えないほど広いこの世界の中
貴方で視界を埋めてしまうことは
どうしても怖いから
零れる愛しさを掬うたびに
気付いてしまう
想いを飲み込むほどに膨れ上がった
曖昧で冷たい不安の形
だって私は雑多なこの世界に生きていて
そのどれをも捨てることのできない
ありふれた人間で
愛しています
けれど
貴方をすべてと言えない私は
不純でしょうか