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母様からの手紙

 妃芽へ


 この手紙を読んでいるということはあの人の話が現実になってしまったということね。

  

 あなたが生まれた時、額に痣があるのにあの人は喜んだ。

 『僕はこのためにこの星にきたんだ』なんて言うものだから、母様がきっちり丁寧に問い詰めさせていただいた後に(妃芽は読まなかったことにした)。

 まったく冗談ではないわ。

 私はあなたの父様を好きになって、あの人も私をそう思ってくれたから一緒に暮らし、あなたも生んだのよ。そこにロクーム星とやらのことは関係ないの。


 父様はあなたが15歳でロクーム星とやらに行くと言って今のうちだからって、まぁ甘やかすは、あなたも父様が優しいからってべったりで、怪しげな教育は受けるは、母様は怒って悪者よ。損よね。


 でもいくら言っても成人である15歳になったら星は呼ぶ。これは星が決めたことなのだ。って言うの。父様を愛している母様としては信じたくはないけど、信じざるをえないわ。第一あの人自身が戸籍なしの宇宙人ではね。


 だから準備はしたの。認めはしなかったけどね。


 妃芽。

 私が話をさせなったのは、あなたに先入観を持ってほしくなかったからよ。


 もし私が止めなかったらあなたは父様に言われるがままの星の妃とやらになっていたわ。

 おそらく≪従兄弟≫がそちらにいるのでしょう。

 肉親の存在は嬉しいわ。だから私は春休みにあなたを親戚の家に行かせる感覚でいるの。

 あなたもそう思いなさい。

 

 帰り方なんて星とやらがカギでしょう?

 だったら話せる≪いとこ≫がいるでしょうから話してもらいなさい。


 妃芽。自分で決めなさい。

 15歳が大人とは思えない。でも進路を決する年であるのも確かよ。

 帰ってくるのは妃芽の好きな時でいいわ。

 あまりに格好いい人に心奪われて愛に生きても母様は哀しいけれど文句は言えないわ。母様の娘ですものね。私も父様に会って…(妃芽は読みながした)。


 ただこちらで自立をするのなら高校の入学式までには帰ってこないと勉強がつらいわよ。


 妃芽の人生よ。忘れないで。


 そしてどちらに決めても報告には帰ってきなさい。それは礼儀よ。

 お土産話楽しみにしているわね。


 私の甥と甥か姪かに迷惑かけないで、やれることは自分でやりなさい。そしていろいろ知りなさい。それは決めるのに大切なことだから。


 でもあなたは私の…天里志乃の娘でもあることも忘れないでね。


  母より




 母様…。


 そうよね。私は偉大とされてなんか伝説の勇者みたくなっている虚栄の父様の娘だけではない。

 地球人の母様の娘でもあるのよ。



 なぜかスポーツバックに入っていた味噌に結ばれていた母からの手紙は妃芽に決意させるのに十分だった。

 

 


 

やっと方針決まったので書きました。


ちなみに母様は星妃の相手たる星帝が男だろうとは思ってますが、星皇はどちらか分からないのでいとこの文字も区別してます。


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