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得たいの知れない化け物

チビエマの歴史、チビエマの文化、チビエマのマナー講座、チビエマのプロマイド写真集、チビエマの真実、チビエマの芸能界、チビエマの貴族、チビエマの流儀……


私はとにかく読み漁りましたわ!!


チビエマの純潔、チビエマの聖者、チビエマの魔術師、チビエマの魔術入門などなども!!


知識を詰め込み学びさえすれば私の天下でしてよ!!


気付いたら、日が暮れてましたわ。


「そろそろ帰ろうか」


「はい」


私はリオン様に言われ、王立図書館を去りました。 


馬車に乗り屋敷へ戻る途中でした。


「君の境遇は、チビエマ王国でも調べさせて貰ったから知ってるよ。それでもチビエマが憎いのかい?」


「問われた意味が分かりませんわ。チビエマは可愛い小人達です。憎む筈がありません」


リオン様に言われ、私は咄嗟に答えました。


「そうか……」


「……」


リオン様の顔が切なそうで、私は意味が分かりませんでしたわ。


チビエマは敵ですの。


憎む敵なのですわ!!



その時、私は馬車に巨大な影が現れたので身を乗り出して上を見上げました。


見たことの無い飛行挺が数隻、チビエマ王国から飛び立って言ったのです。


「あれは……なんですの?」


私は震える声を絞り出します。


「デコタラ王国を制圧しに行ったんだよ。元々使節団が交渉決裂したら攻める手筈だったんだ」


当然のようにリオン様が答えました。


チビエマ王国……底が見えませんわ。


私はチビエマを得たいの知れない化け物だと、改めて認識したのでした。

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