リーゼばっかりムカつく!!
「チビエマが憎いのですか?」
「え?」
気付いたら、目の前に仮面の男が居た。
「ならば、この魔石を差し上げましょう」
「……」
私は仮面の男から魔石を受け取った。
魔石は私の右手に食い込み、私を侵食していく。
「この力を使えばチビエマを皆殺しに出来ますよ」
「そう、この力さえあれば殺せるのね」
もう、私はどうでも良くなっていた。
やがて私はアンデッドウィザードになって巨大化し、囚われていた離れを破壊して外に飛び出す。
仮面の男はいつの間にか消えていた。
「アンデッドウィザード!?まさかシュトリン令嬢うきゃか!?」
「お嬢様!!危険です!!」
「此処は俺が!!」
アクセルが人間に変身すると、他の侍従達も変身して私に飛び掛かってきた。
ナイフで斬られたけど、問題ないですわ。
直ぐに再生して私はアクセル達を振り払う。
「次は私が!!」
バーバラも人間に変身すると、メイドや侍女を率いて殴りかかってきた。
でもダメージはノーダメージ。
「勝てますわ!!チビエマに勝てる!!」
私は笑いが止まらなかった。
「神霊魔法!!神霊召喚!!」
リーゼが手を組み祈りを捧げながら呪文を唱える。
すると、私の目の前にエマネット国王陛下に良く似た顔立ちの青年が現れた。
「召喚!!初代国王エリュル陛下!!」
……エリュル国王陛下!?あの英雄の!?
私はリーゼの言葉に目を見開いた。
エリュル国王陛下は、人工太陽を自分の命と引き換えに破壊した英雄王なんですわ。
神霊魔法なんて私知らなくてよ!?
なんなの!?リーゼばっかりムカつく!!
私に無いものを持っていてムカつきますわ!!
「フレイムボルケーノ!!」
私は四階級魔術を発動しますわ。
紅蓮の焔がエリュル様を狙います。
狙いも速度も完璧だったのに!!
『ゴッドシールド』
エリュル様の周囲を金色の盾が現れ、私のフレイムボルケーノを防ぎましたわ!?
「なっ……」
私はその光景に青ざめましたわ。




