没入感のある声
― アニメで流れても自然に聞こえる声 ―
■ この回でやること
声を「作品の中の音」として出す練習。
目立たせない。
埋もれさせない。
ちょうどよく混ざる声を作る。
■ まず結論
没入感のある声は、
「あとから足した声」に聞こえない声。
映像・音楽・効果音の中に最初から入っていた音のように聞こえる。
■ 浮く声となじむ声の違い
浮く声はこう聞こえる。
セリフだけ前に出る
音楽と別の場所にある
ヘッドホンを外したくなる
なじむ声はこう聞こえる。
セリフが場面の一部になる
音楽の中に入っている
長く聞いていられる
実践①:混ざる向きを作る
動画を流す。
画面の中で話しているキャラを1人選ぶ。
そのキャラの口元を見ながら、言う。
「今だ」
次に、画面を見ずに同じ言葉を言う。
もう一度聞き比べる。
画面を見て言った方が、
音の中に入りやすい。
実践②:場面に合う「聞こえ方」を作る
同じ動画で、
近い場面(顔アップ・会話)
遠い場面(引きの画・屋外)
を選ぶ。
使う言葉。
「急げ」
近い場面では、すぐそばで話しているように。
遠い場面では、少し離れた位置で聞こえるように。
声は変えずに、聞こえる位置だけを場面に合わせる。
実践③:「音に混ざる」ってどういうことか
BGMや効果音を流す。
その上で、言葉。
「こちらだ」
次に、BGMだけを少し大きくする。
もう一度、同じ言葉を言う。
ここで目指すのは、
・声がBGMに押し出されない
・声が消えもしない位置。
声だけが飛び出ない
でも言葉ははっきり聞こえる
この位置が、混ざっている状態。
実践④:声の角を丸める
声が浮く原因の一つは、音がとがっていること。
そこでこれをやる。
口を軽く閉じて
「んーー」2秒
そのまま、
「分かった」
声が少し丸くなり、BGMに入りやすくなる。
実践⑤:最終チェック
動画を流しながら、言う。
「行くぞ」
チェックするのは3つ。
声だけが前に出ない
音楽と同じ場所に聞こえる
その場で言っている感じがする
これが出ていればOK。
まとめ
・声を画面に向ける
・場面の距離に合わせる
・音の角を丸める
この3つで、声は作品に溶かす。
締め
声は、
・聞かせるほど浮く。
・混ざるほど、物語になる。




