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心の拠り所、だったそうです。
大切な何かを失ったり、
進む道を見失ったり、
人生に迷いが生じたり、
いろいろあって自らの居場所を探していた者たちの、最後の拠り所。
それが『キュルミィちゃんをみんなで見守り支える会』
通称、"キュみみ会"
キュルミィさんが平穏に過ごせることを至上理念とし、
キュみみ会に邪な気持ちで入り込もうとする者に鉄槌を下し、
誓い合った仲間との絆を守りながら会の活動に全てを費やしてきた者たち。
しかし守るべきキュルミィさんは、
ニルシェで最も強き者の庇護を得られることになり、
どこよりも安全な場所で存分にメイドとして励むことが出来るように。
その全てをキュみみ会に捧げてきた者たちの胸中、如何ばかりか……
俺、ちょっと共感しちゃったかも。
入会はしませんが。
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そんなにキュルミィさんを応援したいなら、
積極的にアタックすれば良いじゃない。
いえ本人にではなく、今の職場の責任者さんにご相談を。
ってことで、お屋敷のご主人様、
ショセ様にご相談。
結果は、大成功。
キュみみ会の活動理念に賛同してくださったショセ様が、
組織の全面的バックアップをお約束。
何かノリノリで組織改革まで始めちゃいました。
これまでキュルミィさんオンリーだった陰からの守護活動の場を、
ニルシェ王都全体に広めるという大改革。
つまり、"ストーカー被害に悩む乙女を救え"
みたいな『乙女の守り神』的活動をニルシェ王都全域で行うため、
やたらとデカいキュみみ会の組織力を活用しちゃおう作戦。
元々の会の方向性とショセ様のニルシェ愛が噛み合っちゃったって感じかな。
衛兵さんが表立って動くと事態をこじらせそうな乙女案件を、
影から解決する隠密守護部隊として生まれ変わったキュみみ会。
ニルシェ王都の守り神であるショセ様の指揮の元、
存分に『乙女の守り神』として活躍しているようです。
もちろんこっそりと。
うん、めでたしめでたし、だよね。




