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 名無しの冒険者パーティー、活動再開です。


 リルシェさんは精力的に『乙女の守り神』活動に邁進中。


 俺は、いつも通りにお供したり、ソロ活動の訓練したり。



 何と言いますか、チームの安定期って感じですね。


 ただ、俺の身の回りの方が、安定と言いますか進展と言いますか……




 ---




 冒険者ギルドの受け付け嬢、アルラウネ系のユリージュナさん、


 最近は妖精フォルモルくんとますます良い感じ。



 あー、これが噂の"種族を越えた自由恋愛"っていう……


 そういえば、そんな風潮がニルシェ王都で華盛りなんだっけ。



 このことはショセ様も気に掛けてくれているようで、


 フォルモルくんにギルド関係のお仕事を優先的に回してくれているようです。



 うん、見守るのが一番、ですよね。



 理知的で包容力も抜群のユリージュナさんと、


 クールな甘えん坊フォルモルくん。


 おふたりは凄くお似合いだと思いますよ。



 えーと、己れのていたらくに目をつぶって後方保護者ヅラするな、


 とか言われると困っちゃいますが。




 キュみみ会の方は活動も順調のようです。


 そして、例のリルシェさんファンたちが直接アプローチしてきました。



 あのプチ襲撃事件の時の3人連れがまたやってきて、


 キュみみ会支部として正式に"姐さん応援隊"を立ち上げたいとか言い出して。



 リルシェさん、マジギレ。


 いつもの小さな公園で正座説教会再び、ですわ。



 でもあの3人、心なしか喜んでいたようにも……



 まあ、いくら頑張りは報われるといっても、


 結局は方向性次第ですから。




 ショセ様は、相変わらずお忙しそう。


 そりゃそうですよ、これまでのニルシェ王都評議会代表の重責に加えて、


 キュみみ会関連のお仕事まで背負い込んじゃったのですから。



 でもまあご本人は、やり甲斐を感じるほど能力を発揮しちゃう傑物ですし、


 支えてくれる賛同者にも事欠かないようですし。



 そうそう、最近はキュルミィさんが秘書的な役割りで、


 終日ショセ様と一緒に過ごしているそうですよ。


 エッセルミスさんも凄く嬉しそうでしたね。



 もしかしたらシンデレラストーリーしちゃうかも……




 はい、これぞまさに見守り案件ですよね。


 しかし俺の身の回りが"爆発しろ"案件だらけなのは何故……




 ---




 俺は……相変わらず、かな。



 たぶん、召喚された当時の俺を知っている人が見たら、


 別人みたいに変わったように見えるだろうね。



 けど本質は全く変わっていませんから。


 やりたいこと以外は絶対にやらないこじらせ野郎のままですし、


 冒険者として向上した能力の全てを、


 自分が楽しめる方向にしか使わないですし。



 それが今の楽しい生活へと導くきっかけとなったのなら、


 それこそがまさに俺らしさの発露。



 これからも"異種活"推進をメインとして、


 自分なりの冒険者活動を頑張る所存でございます。




「決意表明は大変に結構なのですが、そろそろニルシェ王国以外の魔族領巡りを」



 ごもっともです。


 リルシェさん的には、どこか行きたい場所などは。



「むう、とても難しい問題なのです」

「今のウェイトさんは、ジゴロ系召喚者として覚醒しかけている状態」

「少しでも対応を見誤れば、召喚者さんお約束のハーレムパーティーまっしぐら」

「これからの進路に関しては、ことのほか慎重にならざるを得ないのです……」



 えーと、このままここに留まるのも、意を決して先に進むのも、


 どっちにしろ行動するのが俺である限りは。



「つまりは、どっちに転んでもなるようにしかならないってことですね」



 そんな呆れ顔しないでくださいよぅ。


 俺はリルシェさんと一緒なら、前進後退停滞の全方向OKですから。



「停滞はまだしも、後退はご勘弁です」

「というわけで、やぶれかぶれの前進ぶらり旅、早速準備を!」



 はい、頑張りましょう、俺たちなりに。




 あとがき



 新キャラが増えてもハーレム展開からするりと逃げてきたウェイトさん、


 気が付けば周囲の状況がえらいことに。



 リヴァイスにご祝儀制度があるかどうかは定かではありませんが、


 いかにお祝い事とはいえ、まとめて襲来するのはご勘弁。



 つまりは、これからもそんな感じでよろしくお願いします。



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