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 騒動、収束。


 イルレーシュさんをつけ狙うアレな連中はすっかり鳴りを潜め、


 お弁当配達の方も以前の水準へと落ち着いたそうです。



 まあ、あれだけ毎日お買い物デートで挑発すれば、


 我慢出来ない積極派は手出ししてきたところを返り討ち、


 覗き一辺倒の消極派も流石に諦めざるを得なかったわけで。



 ってか、イルレーシュさん、マジ強ぇ……



 うん、後はショセ様がしっかりとフォローしてくれたら、


 商店街の皆さんからのアレな視線も無くなる、はず。



 このまま針のむしろ状態だと、また逃げ出しちゃいそうですよ……




 ---




 そんなこんなで諸々ありましたが、


 ようやく落ち着いて冒険者活動に専念出来そうです。



 今日も元気にソロ活動、冒険者ギルドで依頼を物色中。




 ……あんま面白そうなのは無いね。



 魔物関係ならやりごたえのありそうなのがいっぱいあるけど、


 やりごたえ、すなわち高難度依頼なわけで。



"山の守り神だった魔熊が、突然人嫌いになった原因の調査"とか、


"回避に特化した魔うさぎ異常強個体の捕獲"とか。



 こういうのって、俺程度の冒険者がソロでどうこう出来るもんじゃないし。


 乙女案件じゃないと、リルシェさんが戻ってきても積極的に動けないし。




「相変わらずのんきだね、ウェイトさん」

「女の子絡みのお仕事じゃないと全然本気を出さないよね」



 お褒めに預かり光栄です。


 って、そんなとこで何やってんの、フォルモルくん。



「今日はオフの日だから、久しぶりに冒険者ギルドに来てみたんだけど」

「ショセ様のおかげでようやく冒険者に復帰出来たしさ」



 いや、そうではなくて、


 その場所はあかんでしょ、いかに妖精さんでも。



 ユリージュナさんの制服の、お胸の間にすっぽりと。


 セクハラ、駄目。絶対。



「エルサニアにいる妖精たちの間では、このポジションが日常生活での安全確保に最適だって大流行だそうだよ」

「確かに良いポジションだよね、誰も手を伸ばしてこないし、優しくしてもらえるし、凄く居心地は良いし」



 ……ユリージュナさんはOKなのですか。



「少々くすぐったいですが、フォルモルさんならボディガードとしてもとても頼りになりますよ」

「凄く紳士ですし、お仕事のフォローまでしていただいて」



 おふたりとも、楽しそうで何よりです。


 ってか、エルサニアの妖精界隈ってどうなってんのさ……



「昔と比べてずいぶんと妖精の扱いも変わったようだし、一度エルサニアに行ってみてもいいかも」

「その時はよろしくね、ウェイトさん」



 いやいや、よろしく禁止。


 俺はエルサニア王国とは相性が……



「今のウェイトさんなら、魔族領の外でもモテモテ間違い無しですよ」

「それに、ウェイトさんのエルサニア凱旋の際は必ず事前に連絡するようにと、ツァイシャ女王様から全ギルドに向けた厳命が」




 マジ勘弁してくださいよぅ……



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