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『リヴァイス 106 狙われた召喚者と逆境からの逆転ぼっち』の続きで、


 召喚者ウェイトのお話しです。


 お楽しみいただければ幸いです。




 こんにちは、ウェイトです。


 異世界リヴァイスでの冒険者生活、


 最近妙にイベント多め。




 魔族領ニルシェ王国で冒険者している俺たち、名無しの冒険者パーティー。


 残念召喚者としての殻を破りつつある俺、ウェイトと、


 イケてる冒険者としての有名税に悩まされつつあるわんこ系獣人リルシェさん、


 こと超有名乙女騎士ノルシェさん。



 ひょんなことから手に入れた激レアアイテム絡みの事件に巻き込まれましたが、


 そちらは無事に解決しました。



 俺たちの引き当てた激レアカードにご執心だった厄介お貴族さま御一行は、


 そりゃあもう綺麗さっぱりお掃除されたそうです。



 カードを狙っていたドラ息子はもちろん、


 一族郎党から関係者一同に至るまでの共犯者全員が、


 念入りに叩いて出たホコリに見合う処分をがっつり受けたとか。


 実にニルシェらしさ溢れる徹底っぷりで。



 ショセ様、評議会の皆様、お疲れ様でした。


 俺はずっとショセ様のお屋敷でぐだぐだしていただけなので、


 何だか申し訳ないのです。




 ちなみに問題の激レアカード、


『国史無双の真の女王"ツァイシャ女王"、お忍びver.:EXR』


 今はニルシェ城の宝物庫にて、国宝と同等の扱いで厳重管理されております。



 個人所有であることがカードマニアや裏社会で拡散されてしまったため、


 その噂を上書きするために国のセキュリティを利用しましょう、


 というショセ様のご提案に乗っからせていただきました。



 表向きはニルシェとエルサニアの友好の証しにと、


 俺たちが寄贈したことになっております。


 実は所有権は俺たちのままなのですが。



 これ以上しょうもない厄介ごとに巻き込まれるのは御免ですし、


 俺たちにとっては願ったり叶ったりの提案だったのですが、


 その後、何だか予想外の事態に発展しております。



 あんなカード1枚が、マジで両国友好の架け橋になっているのですよ。




 一般解放されたニルシェ城大ホールで開催中の両国友好記念式典という催し。


 様々な展示の中であのカードがイベントの目玉として公開されているのですが、


 子供も大人も凄い入場者数で大盛況だとか。



 いえ、俺は行きませんよ。


 いかに人だかりを克服出来たとはいえ、


 そんなイベントに突貫するほど物好きじゃございませんとも。



 地味な冒険者服姿でドヤ顔してるツァイシャ女王様の絵姿カード、


 何でそれほどまでありがたがっているのやら……




 ---




 カード騒動終結までという約束でしたので、


 お世話になっていたショセ様のお屋敷から定宿へとお引っ越し。



 なのですが、ここでもうひとつイベント発生。


 俺たちと一緒にお屋敷へ避難していた定宿の看板娘キュルミィさんが、


 ショセ様のお屋敷付きメイドとして正式採用されることとなりました。



 どうやら俺がのほほんとしている間に、


 女将さんであるお母さんとメイド長エッセルミスさんとの三者面談も済ませて、


 さくさく話しが進んでいた模様。



 まずはめでたしめでたし、かな。



 定宿の方で出張看板娘しているメイドさんは、


 そのまま新看板娘として働いてくれるそうです。




 何だか、俺たちが騒動に巻き込んだ人たちの人生に与える影響が大き過ぎて、


 かなり心苦しいのですが……



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