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小説家になりたい

作者: エリーフ



二人「はい、どうも~」


ボケ「ちょっと急なんやけどな、俺小説家になろうと思うねん。最近流行ってるネット小説でラノベデビューしたいなって」


ツッコミ「急ですねぇ。でもそんな誰でもできるもんじゃないと思いますよ?」


ボケ「いやいやあんなもん楽勝よ。長いタイトルにして、スキルとか無双とかのワード入れとけば一瞬で書籍化よ」


ツッコミ「舐めすぎやろ!真剣に書籍化目指してる方々に怒られるわ!」


ボケ「いや本気なんだって!あ、冒頭だけなんだけど小説の本文も書いてあるんよ。ちょっと聞いてくれへん?」


ツッコミ「あ、そうなの?じゃあせっかくだし聞かせてもらおか」


ボケ「ズバッ!ドガガガガ!ヒュン、ドドドドド……」


ツッコミ「待って待って」


ボケ「何?まだ始まったばっかりやん」


ツッコミ「いや、そりゃ止めるでしょ。状況全然伝わらんやけど。何?ドガガガガって」


ボケ「いや擬音だよ。漫画とかにも書いてあるやん」


ツッコミ「あのねぇ、漫画と小説は違うんですよ?そういう描写は文にして伝えるのが小説なの。今のやつだと読者の想像力に丸投げよ?女子高生がサンドバッグ叩いてる可能性すら存在するわ」


ボケ「あ、そうなんだよ。今の女子高生がサンドバッグ叩いてるシーンなんだよ。なーんだ伝わってんじゃん」


ツッコミ「合ってた!?いや今のは奇跡的に合ってただけだから!普通は伝わらんから!ていうか女子高生がサンドバッグ叩いてるところから始まるってどんな小説やねん!…ちょっと気になるなぁ!……全く、全然ダメやな。俺が考えた方がよっぽど良いもんができそうや」


ボケ「お、言ったな?じゃあやってみろよ」


ツッコミ「いいよ。まぁ、あくまで物語のあらすじ考えるだけな。んー、1から考えるのも大変やし、何かキーワードちょうだい」


ボケ「じゃあナウマンゾウで」


ツッコミ「ナウマンゾウ!?よくパッとそんなワード出てきたな!?ナウマンゾウってあれやろ、ゾウの先祖で石器時代に生きてた……」


ボケ「旧石器時代な!!」


ツッコミ「いや、そこどうでもええやん!誤差の範囲でしょ!」


ボケ「あっ!聞きましたか皆さん!?人類が何千年もかけて築き上げてきた進化の歴史を誤差と!彼は一言で片づけ……」


ツッコミ「分かった!ナウマンゾウな!ナウマンゾウで小説のあらすじ考えればええんやろ!?ん~、そうやなー……。……『近未来で流行りだした死の伝染病。世界は崩壊の危機に陥る。しかし特効薬を作るためにナウマンゾウのDNAが必要なことが判明。地球の未来を守るため、五人の男たちが過去へ飛ぶ……!』……どうや、いま考えたにしては悪くないやろ」


ボケ「どうして男性だけなんですかぁ~?性差別を助長してませんかぁ~?」


ツッコミ「許して!?いまパッと考えただけなんだから細かい部分は目をつぶって!?ていうかナウマンゾウっていうのが無茶ぶりすぎんねん。お前も考えてみろや」


ボケ「んー、タイトルだけでいい?」


ツッコミ「おぅ、タイトルだけで十分だよ」


ボケ「『生まれ変わった世界にて外れスキル【ナウマンゾウ】で無双する』」


ツッコミ「長いタイトルにしてスキルとか無双ってワード入れただけなのにちょっと気になる~」


二人「どうも、ありがとうございました~」



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