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錬金堂繁盛記 絵無し版  作者: 三津屋ケン
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087 営業午後の部

 お昼になったのでお店は休憩です。

 3人で昼食にします。


 今日のメニューはチキンライスに卵焼き。あとサラダです。

 それぞれ☆1です。

 意外に卵焼きが難しくてちょっと苦戦しました。

 コツは掴んだのでなんとか焼けましたが、正直満足できる出来ではありません。要練習ですね。


「今日も美味しいですね。卵焼きも大きくて」


 ミライナさんが褒めてくれます。

 ふふふ。お世辞でも嬉しいですよ?


「マスターがオムライス食べたいって言うので練習してるんです。

 この2つを習得しないとレシピが出ないみたいで」


『料理』スキルでは、とりあえず☆2を作れたらそのレシピは習得したと見なされるようです。

『料理』のレシピは専用のウインドウにずらりとリストアップされています。

 初歩的なレシピは最初から参照可能。

 難易度の高いレシピは関連する別のレシピを習得することで参照可能になります。

『オムライス』の場合は『卵焼き』と『チキンライス』が関連レシピ。

 この2つを☆2で作れるコトが条件なのです。


 もっとも、レシピを参照しなくても誰かに教わりながら料理を作成することも可能です。

 ただ、わたしの場合は料理の経験自体が少ないので順を追っていきたいのです。

 一つ一つクリアしていきますよ?


「ヒジカタさんが食べたいから、ですか……。

 イズミさんって、尽くす女なんですね」

「つ、つくすオンナって、い、いえ、そんなコトは……」


 なな、なんてコトをおっしゃる。

 眷族でしようがないだけですよ。うんうん。


「そういう契約だからそうしてるだけですよ。主従ですから」

「契約なんですか?」

「そうです。それだけです」


 なんですか、その生温かい笑顔は。

 ホントはイヤなんですよ。ええ。






 さあ、営業午後の部です。

『傷薬☆2』残りあとわずかですよ?

 これが売り切れたら今日は店じまい、と決めてたのですが。


「『薬草』と『毒キノコ』買い取ってくれると聞いたんですけど……」


 何故か買取希望のお客さんばかりですね?


 こんどは始めたばかりって感じのパーティです。

 初々しいですね。ヒト様のことは言えませんが。


「はい。買取強化中ですよ」

「じゃあ、これゼンブお願いします」


 ズラッと出てきた大量の薬草、キノコ。

 カウンターが埋まりました。頑張りましたね。


「……少々お待ちくださいね?」


 全量標準価格で買い取りました。

 こりゃ『鑑定』し甲斐がありますね。


 銀貨を手にパーティさん達はほくほく顔です。

 武器を新調するそうです。


 ですけど、キノコはともかく薬草ってこんなに余りましたっけ?

 効果は薄いですがHP回復してくれます。

 意外とお役立ちだったハズですが。


「6人で連携してればダメージとかちょっとだし」

「うちには『僧侶』職もいるので防御は堅いんです」


 なるほど。

 フルパーティ6人で戦えば、草とキノコが何体いても楽勝ですか。


 ソロで投げ技練習してたマスターが変わり者なんですよねぇ。

 しかもステ1ですし。

 わたしがファイア・ボールで一掃したらイジけてましたっけ。馬鹿ですね。


 そうだ。ちょっと気になってたコトがありました。


「すみません。

『投げ技』スキルってメジャーなんでしょうか?」

「え? なげわざ?」


 キョトンとした顔で見返されました。

 スキル名からして初耳だそうです。

『投げ技』スキル。

 どマイナーでした。

 他に使ってるヒト、いないかもしれません。


 吸血鬼ってだけでも珍獣なのに……。

 マスターのプレイスタイルはどんなゴールに繋がってるのやら。

 ご本人は楽しそうですけどね。






「お買い上げありがとうございました」


 お客さんが店を出て行きます。

 めでたく最後の『傷薬☆2』が売れました。

 これで準備した商品はゼンブ売り切れました。

 完売です。商売繁盛です。


『マナポーション☆2』は大人気でしたね。まさか開店前に売り切れるとは思いませんでした。

『傷薬☆2』も地味に好評でした。安価で高コスパな傷薬の高品質版。

 準備した250包ゼンブ初日で売れるとは。マスター、徹夜は報われましたよ。


 ヒジカタ錬金堂オープン初日は大成功です。よかった。


 ま、とりあえず今日はこれで閉店ですね。

 表に張り紙しときましょう。


『品切れのため本日は閉店いたしました。明日は営業します』


 今日は頑張りました!

 自分を褒めて上げたいですね。





「ミライナさん。商品がなくなったので店は閉めました。

 そちらは?」

「『マナポーション☆2』10本、さっき出来上がりました。

 ねー、シロ♡」

「わふーん」


 ひっくり返したシロのお腹に顔を埋めています。

 至福の表情です。

 マナポーションはそれでイイとして……。

 それだけじゃツライですね。


「ミライナさん、『傷薬☆2』の方もお願いできませんか。100包ほど」

「分かりました。明日の商品ですね。すぐに掛かりますよ」


 お楽しみ……、いえ、お疲れのところ申し訳ないです。


「傷薬なら慣れてますから。100包でもあっという間ですよ。

 他の商品も作りましょうか?」


 おおう。頼もしいですね。ぜひ、お願いします。


 さすが本物の錬金術師ですね。

 どこかの新米調合師さんとは違います。


 ナニが作れるんでしょうか。

 品揃えの拡充は我らが錬金堂の急務です。

 期待してますよ?

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