076 『調合師』
2時間ほどザクザクゴリゴリ作成を続けた。
『傷薬☆2』はもう大丈夫だ。
乳鉢の扱いにもかなり慣れてきた。
スキルLVも順調にアップしている。
『調合』『器具操作』ともにLV7。頑張ったぜ。
この調子でドンドン続けたいのだがちょっと中断せざるを得ない。
『薬草☆1』が底をついてしまったのだ。
有り余ってるつもりだったんだが。
「続きはイズミが戻ってからだな」
誤算だったな。一度に5枚ずつ使うから消費が激しいのだ。
50枚以上あった『薬草☆1』はみんな『傷薬』に化けている。
☆2ならちょっとだけあるのだが、これは温存だ。
次は『傷薬☆3』目指したいからな。
店に並べる商品がそれだけあると思えば頼もしいか。
もっとも売れるとは限らんけど。立地条件良くないし。
まぁ、売れ残ったら自前で消費すればいいのだ。
俺たちも冒険者なんだし。
吸血鬼と魔女とオオカミだけど。
……冒険者だよな?
ハロウィンのイベントスタッフじゃないよな?
「ヒジカタさん。
そろそろ『調合師』なら就けるんじゃないですか?」
俺が自分の立ち位置について悩んでいると、ひと段落ついたらしいミライナ先生が声をかけてきた。
調合師?
初めて聞くワードだな。職業なのか?
聞いてみると『錬金術師』の前段階的な職業だった。
『調合』『器具操作』がある程度身につくと就けるようになるらしい。
職業リストを確認する。
おお、たしかに追加されている。
「私も以前『調合師』でした。
アイテム作成がはかどりますよ」
そうか。別に『錬金術師』目指しているからといって、かたくなに無職を続けてる必要も無いんだな。
目標は2スキルのLVを20以上だ。
今日半日がんばってやっとLV7。
これから熟練度もより多く要求される。
かなり長い道のりになるだろう。
前段階の職業があるのなら、まずそれに就いとくのが定石だよな。
「いいコトを教えてくれた。ありがとうミライナ先生」
「センセイはやめてください」
じゃあ、ミライナ師匠で。とランクアップさせたら泣きそうな顔になったので引っ込めた。
真面目な子はあんましからかっちゃ駄目ですな。
「そういうワケで『調合師』に就こうと思うんだけど」
「イイんじゃないですか? 無職も卒業できますし」
仕入れから帰ってきたイズミにも相談しとく。
まぁ、一応ね。
「それで、商品作成の方はどうなってます?
お店の準備はもう済んでますけど。
必要なモノもいろいろ仕入れてきましたし」
仕入れは無事済んだようでひと安心だ。
たっぷり散歩してきたのでシロも上機嫌だし。
商品は、とりあえず俺の作成した『傷薬』が50包以上。
そして目玉商品『マナポーション☆2』10本がさっき完成した。
こっちも☆2とは。凄いねミライナ先生。
マジで師匠と呼びたいぞ?




