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錬金堂繁盛記 絵無し版  作者: 三津屋ケン
189/607

189 お土産にどうぞ

 ドロップ品を見て俄然やる気が出てきた。


「よーし、頑張って狩りまくるぞ! 歩きシメジ!!」

「まずは山頂ですよ? マスター」


 どこかで聞いたやりとりだな。まぁ、いいのだ。


 ところでマツタケが☆2だ。

 これも部位破壊ボーナスに違いない。


「この山って宝の山じゃないのか?」

「食材的にはそうですねぇ。

 だけどシメジもマツタケも査定額は高くありませんよ?

 鶏肉と同じく」


 プレイヤー間でも高値なのは、レアな武器防具に加工できる素材だからな。

 食材は見向きもされてないのだ。


 もったいない。レア装備もいいけどさ。




「攻略組の皆さんも、『なんの魅力も無いダンジョン』て評価でしたし」


 わかってないな。攻略組。

 たしかに攻略には関係ないが。


「リアルでなかなか食えない高級食材を思う存分食える、って凄いコトだぞ。なにげに」

「サッチーさんもそんなコト言ってましたね」


 あいつはコッチに食いに来てるだけだからな。100%それだ。


「それにだな、イズミ。

 このシメジと松茸、お土産にいいと思うんだ。

 カーミラさんと大将に」


 イズミがポンと手を打った。


「それはとてもいい考えです。マスター」

「わうッ」

「だろ?」 


 ゲーム内のどんなレアアイテムも、あのヒト達にとってはあんまし意味がないと思う。

 自称魔界の住人だし。


 しかし美味しいものは別だ。

 グルメは時空を超えるのだ。


「カーミラさん、重いツマミはつらがってただろ?

 その点、シメジや松茸なら持ってこいだと思うんだよ」

「大将ならいくらでも美味しく出来ますよ? きっと」


 ちょっと思いつくだけでも茶碗蒸しや酒蒸し。

 俺たちの知らないレシピもきっとイロイロ持ってるハズだ。問題ない。


「これは忙しくなりそうですよ?

 合宿も大事ですけどお土産も大事です」


 そうなのだ。やっと見つけた喜んで貰えそうなモノなのだ。


「キノコもニワトリも、とにかくエンカウントしたエネミーはゼンブ部位破壊必須だ。

 頼むぞ、イズミ」

「お任せあれ」


 ジト目で腕まくりだ。頼もしいぞ。


『ロック・シュート』でトサカ。

『ファイア・ボール』で子キノコだ。


 ガンガン破壊してくれよ?

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