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錬金堂繁盛記 絵無し版  作者: 三津屋ケン
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015 オナカが鳴りました。

「『格闘』がLVアップしました。

 『怪力』がLVアップしました。

 『影魔法』がLVアップしました。

 『吸血』がLVアップしました。

 『再生』がLVアップしました。

 『回避』がLVアップしました。

 『投げ技』がLVアップしました」


 ふはははははッ。


 激闘の甲斐あってスキルアップも凄いぜ。

 これが楽しみでゲームやってる面もある。


 1対4は時間も手間も掛かったが見返りが大きい。

 さらに緊張感も満点だ。

 連続でダメージ食ったら即戦闘不能なのだ。

 うーん。いい汗掻かせていただきました。


 しかし、『再生』がLVアップしてるということは結構くらってたのね。

 直撃は避けてたハズだがかなりカスリはあった。

 それの累積だな。


 まぁ、これはいいや。

 ギリギリ回避を狙えばカスリは増える。むしろ勲章だよ。

 自機にカスらせることでスコアが貯まる弾幕シューティングだってあるくらいだしな。

 爺サマのコレクションの一つだが、もう弾幕の密度がえげつなくてね。クリアに苦労したよ。


 最後のガジガジ草さんには『吸血』ループにつきあってもらった。

 お世話になりました。お陰でMP満タンです。青汁味だったけど。


 ぐぅぅぅぅう。


 あら恥ずかしや。唐突に腹が鳴った。


 へー、吸血鬼もハラ減るんだな。吸血じゃだめなのか。

 そういやカーミラさんもジンギスカンけっこう食ってた。

 血だけ吸ってりゃいい、ってもんじゃないようだ。


 昼飯時はとっくに過ぎてもう16時半だ。

 夢中だったからなぁ。


 初期アイテムの中に携帯食はある。まんまカロリーバーだ。

 これ囓りつつスキル上げを継続してもいいのだが……。

 あんまし美味そうじゃないんだよな。コレ。


 うむ、夜の経験値稼ぎのタメにもここは英気を養うべきだ。

 魔界飯でなんかイイもの食べよう。


『魔界飯 新宿』に戻ってきた。陽が傾きつつある。


 やはりカーミラさんはあの席で飲んでいた。


 ずっと飲んでるな、このヒト。

 肝臓とか、……大丈夫そうだな。大吸血鬼らしいし。


「あら、おかえりぃ。どうだったかしらぁ?」

「スゲー楽しかったです。手応えあって」


 正直に報告するとカーミラさんは嬉しそうに笑った。


「でしょぉー? 吸血鬼って楽しいのよぅ」

「昼弱いのもスリルがあっていいですね。

 一発食らえば瀕死なんで。緊張感が凄いです」

「そうそう。強けりゃイイってもんじゃないのよぉ」

「やっぱ芸風って大事なんですねぇ」


 ハハハハハ、と笑い合う。


「夕食食わせて貰えますか。

 オススメ定食とかあります?」


 カウンターの向こうで大将が小さく頷く。

 渋いぜ。

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