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錬金堂繁盛記 絵無し版  作者: 三津屋ケン
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014 カルテットに挑戦

 さっそくエネミーズに挑んでみる。ソロ専門卒業だ。


 向こうに見えるのは、いきなり4人組、カルテット。


 いけるか? 


 ちょっと距離がある。呪文詠唱の時間はある。

 分断すればいけるはずだ。


 紫キノコ2体、ガジガジ草2体のカルテット。

 いざ尋常に勝負!





『影縛り』呪文を詠唱して先制。キノコAを足止めした。

 もう1体キノコBはすでに突撃の体勢。俺をロックオン済のようだ。

 足の遅いガジガジ草2体はまだムチ攻撃の射程に入れていない。分断可能だ。


 少し下がって『空気投げ』発動。突撃を待ち構える。

 来た。キノコB、いつも通りの突進頭突き。落ち着いて捌いてゴロリ転がす。


 さらに下がる。

 ガジガジ草との距離を保ちつつ、転がってるキノコBのそばでAを待つ。


 次は『怪力』だ。


 拘束を破ったキノコAの突撃。

 これも捌き、『怪力』で捕まえて強引に投げる。

 立ち上がりかけてるキノコBにぶつけた。もろともゴロゴロ転がるキノコAB。


『怪力投げ』はこれができる。

 逆に『空気投げ』はできない。威力も方向も相手次第だからだ。


 さらに下がる。ガジガジ草と距離を保つ。ムチの間合いに入らせない。


『影縛り』再度キノコAを拘束。


 キノコBは早くも立ち上がりかけている。前屈みから上体を伸ばす途中だ。


『空気投げ』俺はその顔?を右手でゆっくり押し出す。同時に足を払う。


 カウンターは攻撃以外にもしかけられる。力の流れ、重心の移動があればいい。

 上体を起こそうとしていた重心の移動が、おきあがり小法師のように反転した。


 後頭部からすっころびばせ、ガツンと地面に叩きつける。

 キノコBは沈んだ。

 よし。ひとつ減らしたぞ。


 こっちも『格闘』のスキルLVは上がっている。

 STRは1でも着実に攻撃力は上がっているのだ。微々たるモノだが。


 投げ自体もかなり上達してるはずだ。

 投げのダメージはタイミングの良し悪しで大きく変動する。

 最初に比べればずいぶん改善できてるハズなのだ。

 防御力は紙のまんまだけどさ。


 2撃で沈んだということは『ヒューマン剣士LV1』相当ということだな。

 やっと振り出しか。先は長いぜ。


 残ったキノコAが拘束を破った。立ち上がろうと上体を起こす。


 その動作にまた合わせた。


『空気投げ』同僚と同じく後頭部を地面に叩きつける。

 よし、沈んだ。


 クールタイムがほとんど無いのも『空気投げ』のイイところだ。

 俺の腕さえついて行ければ矢継ぎ早に投げられるのだ。

 超難しいが。


 ビュンビュンッ。

 やっと距離を詰めてきたガジガジ草2体。

 次々とムチ攻撃を飛ばしてくる。


 同時攻撃だが直線的だ。よく見れば怖くない。

『影縛り』詠唱しながらさばく。俺もかなり慣れたものだ。


 後は1体拘束、1体『空気投げ』。

 拘束が外れたら『怪力投げ』で同士討ち。

『影縛り』1体拘束、立ち上がろうとしたら『空気投げ』×2。

 キノコと同じパターンでガジガジ草2体も沈んだ。


 突進型の紫キノコと中距離支援型のガジガジ草では移動速度に雲泥の差がある。

 これを利用して分断すれば別々に戦えるのだ。


 1対4は厳しいが、1対2を2回勝つのはそう難しくもない。


 もっとも、キノコと草にいい加減慣れたというのも大きいんだけどさ。

 ずっとこいつらだし。俺の相手。

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