100 友達
全プレイヤー共通のスタート地点『始まりの広場』。
ログインできたらここで待ってるハズなんだが……。
「あのヒト達じゃないですか?」
中央の噴水前に2人、たった今ログインしたようでキョロキョロしている。
いや、東条ひとりのハズなんだけど。
向こうがコッチを見た。
2人して俺を指さしてから小走りでやってくる。おいおい。
「ひょっとして土方くん? やだ、ナニその格好?」
「そりゃこっちのセリフだ。だいたい、なんで西崎までいるんだ?」
「あれ? 言ってなかったっけ?」
駆け寄ってきたのは男女二人連れ、アバターもほとんどイジってない。
東条と西崎だ。
「テーマは『お転婆令嬢とイケメン執事』よ。設定聞く?」
ご遠慮します。
こいつらカップルでログインしやがった。
呪われろ。リア充どもめ。
「この子はイズミ。子犬がシロだ。俺の仲間な」
「イズミです。よろしくお願いします。NPCです」
「わんッ」
挨拶する2人?に東条たちは興味津々だ。NPCは初めてか?
「俺は東条克也。ゲーム内じゃトージョです。よろしく」
「私は西崎左知代。サッチーって呼んでね」
笑顔で挨拶を返す。うん、それ大事だぞ。
相手がNPCだとついつい横柄になってしまうプレイヤーもいるらしい。
しかしこのゲームの中じゃ、プレイヤーもNPCも変わらんのだ。
戦闘や生産ばかりに目が行きがちだが、そういうのも含めてこのゲームだと俺は思う。
イズミ見てると特にね。




