筋肉が
なんだかなろうサイトの調子が悪くて、投稿するのが遅れました。
本編に行きたいと思います。
――現在
見渡す限りのブルー、青い空、白い砂浜へいって彼女とイチャイチャラブラブしている。
していれば良かったです。現在、落下中。目の前には青い空、下には白い雲というものが限りなく広がっている。恐らく、ぶつかれば即死は免れないだろう。
つまり、デッドオアデッド。
「しぃぃぃぃぃぃぃぃぬぅぅぅぅぅぅぅ。あばびばばびぶべぼぉぉぉぉ。」
意味がわからない単語にもならないような言葉が口から溢れていく。ただ耳には風が耳にあたっている音が聞こえるのみだ。ただ、地面までの距離は遠いらしくまだ落ち切るまでにはある程度の時間があるようだ。人間が死にそうになると慌てると思っていたが、逆に冷静になるようだ。
さて、しかしながら、現在不可解な点がいくつもある。まず、いきなり飛行機が消えたことである。墜落したのでもなく、爆発したのでもなく、いきなり消失したのだ。まぁ、墜落然り、爆発然り、死んでいて、ここは天国か地獄なのかもしれないが。さて、次に他の乗客が全くいないのだ。隣にいた千華までもがいない。
ますます、既に墜落もしくは爆発、他の要因で死んでここは天国か地獄である可能性が高まってくる。あぁ、俺の旅はここで終わってしまった。魔法使いなることもなくなったとはいえ、せめて男子としての証を捨て、男にさせてほしかった。切実に。
うむ。死んでいると思うと、ああすれば良かったとかあれをしていれば良かったということが走馬灯のようにたくさん流れてくるな。走馬灯は死ぬ直前に見るものだけれども。
「天国か地獄かそれが問題だ。」
有名なセリフをパロって言ってみる。どうせ誰もいないのだから返事なんかもらえる訳がないのに。そう思っていると
「ここは天国でもありませんし、地獄でもありませんよ。ましてや死んでもいません。」
そして一息おいてからこの声の主は
「私の名前はゴルドマニ。この世界――フィオーレ――を納める女神です。あんたはこのの勇者として選ばれました。」
「は?」
先に言っておきたいがツッコミを入れたい部分は勇者として選ばれたことに対してではない。女神の部分である。なぜなら、この女神の姿は見えないが声はアイテムを使わせてくれないあの男の人や年を取らない永遠の作品の中に出てくる一児の親の同僚の人の声なのだ。その声で女神とか言われても正直、困る。
「ええ、確かに勇者と言われても困るでしょう。しかしながら、この世界ではじきに魔王が力を増大させ、魔族と呼ばれるものたちが人間や亜人間などの種族の国へ攻め入ることでしょう。それをあなたには止めてもらいたいたいのです。どうかお願いいたします。」
「ええと、それには断るって選択肢はありますかね?そのちょうど今、修学旅行という行事で彼女もいて、友達もいて、まさに青春をエンジョイしようかという瞬間でして、その戻らせてもらえませんか?」
そう言葉を口にするとパチンと指を鳴らしたのかの様な音がなり響き、目の前に文字が浮かんでいく。
→はい
いいえ
「もちろん、勇者になっていただけますよね?」
はい
→いいえ これで決定
「鹿島桜一よ。謙虚にならずとも良いのですよ。それでもちろん、勇者になっていただけますよね?」
はい
→いいえ これで決定
「鹿島桜一よ。謙虚にならずとも良いのですよ。それでもちろん、勇者になっていただけますよね?」
はい
→いいえ これで決定
「鹿島桜一よ。ぐぅぅだぐぅぅだいっってねーで、さっさぁと“はい”を選びやがれアホんだらがぁぁぁ!!」
ひぃ、と口から言葉が漏れてしまう。あまりにも迫力のある声だったのだ。というか女神って絶対に詐欺だろ。“はい”一択しか選べないのはずるいだろ。
「とぉぉりあえず、そっちの世界でチートと呼ばれる神の加護をやぁぁぁるから。文句を言わずに受け取りやぁぁぁがれ。俺が言った言葉を続けていえよ。間違えるととぉぉぉんでもないことになるからなぁぁぁ。さぁぁぁて、まずは“女神ゴルドマニの名の下に誓う”」
「“女神ゴルドマニの名の下に誓う”」
「“この世界フィオーレを救うことを”」
「“この世界フィオーレを救うことを”」
ふむ、何かむかつくぞ。なんでこんな女神とも思えないような声と態度をとっている奴に従わなくちゃあいけないんだ。ここらへんで何か一矢を報いてやりたい。
「“鹿島桜一はここに誓う”」
「ハァァァァァァァンバァァァァァァァァグゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!」
ふ、言ってやったぜ。何故、ハンバーグかって?俺が好きだからだよ。これで変な儀式も途中でキャンセルされただろ。
「やぁってしまぁったな小僧ぅ。」
ん?落ちるスピードが早まったぞ。やばいことやっちまったんじゃないかと今更ながらに考えてしまう。
雲を突き抜ける。更に加速する。空気の中を突っ切っていく。音が騒音のように耳に入ってくる。パラシュートなし、スカイダイビングはこんなものなろだろうかと考える余裕などその時にはなくなる。そして、段々と一つの街に近づいていく。そして、景色が一瞬だけ、レンガ造りの壁に変わり、頭に衝撃が走る。
――最後に見た景色はイケメンのマッチョでした。
そうして俺意識を手放すこととなった。